生活保護費減額に「違法」判断 受給者側は国に適正な支払い要求へ
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2025年06月27日 16:27 毎日新聞

生活保護費減額訴訟の最高裁判決を受け、「勝訴」などと書かれた紙を掲げる原告ら=東京都千代田区で2025年6月27日午後3時39分、吉田航太撮影 国が2013〜15年に段階的に実施した生活保護費の引き下げが違法かどうかが争われた訴訟の上告審判決で、最高裁第3小法廷は27日、減額を「違法」とする初の統一判断を示した。受給者側は本来受領できる金額よりも低額な生活保護費を受け取ってきたことになる。受給者側は適正な支払いと減額に至ったプロセスの検証を国に求めていく方針だ。
午後3時すぎ、受給者側勝訴を伝える速報ニュースが流れると、最高裁正門前で集まっていた支援者たちからは大きな拍手が起きた。
それから30分後。法廷から出て来た受給者たちが「司法は生きていた」「違法性認められる」「勝訴」と書かれた旗を掲げると、「おめでとう!」「やったー」との声が上がった。
受給者側代理人の小久保哲郎弁護士は「みなさん勝ちました」と改めて報告した。「長い闘いだったが、司法が生きているかが問われた裁判だった。裁判所が役割を果たしてくれてうれしく思う」と語った。【安元久美子、肥沼直寛】
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