P1哨戒機、可動「低調」=エンジン腐食など要因―検査院

21

2025年06月27日 17:31  時事通信社

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

時事通信社

P1哨戒機(海上自衛隊ホームページより)
 初の国産哨戒機として配備された海上自衛隊のP1哨戒機について、会計検査院が調べたところ、可動状況が「低調」であることが27日、分かった。エンジンの腐食や電子機器の使用不能などが要因で、検査院はP1の能力向上を図る際は、これまでの不具合を通じて得た知見を最大限活用するとともに、適切な試験実施などを求めた。

 検査院は安全保障上の観点から、可動中の機数など低調であることを示す詳細な内容を明らかにしていない。

 今月7〜8日には、太平洋上で中国軍の空母を警戒監視していた海自のP3C哨戒機に、空母艦載の戦闘機が異常接近。日本の周辺海域を航行する潜水艦や艦艇などを監視する任務が重要性を増す中、検査院の担当者はP1に関して「最大限有効には活用されていない」と指摘した。

 P1は、老朽化したP3Cの後継機として開発が始まり、2013年に配備された。23年度までに結ばれた開発や運用に関する契約額は計約1兆7766億円に上る。

 検査院が23年度末現在で、海自の2航空基地に配備されている35機のP1を調べた結果、任務を支障なく遂行できる機は限られ、「可動状況は低調」と結論付けた。要因としてエンジンの腐食や、目標の情報収集に用いる電子機器の一部が使用できないことなどを挙げた。部品調達の長期化も一因だとした。

 防衛装備庁プロジェクト管理部の担当者は「これまでもP1の可動状況の改善には取り組んできたが、会計検査院の指摘を真摯(しんし)に受け止め、引き続きP1の可動状況の最大化に努めていきたい」としている。 

このニュースに関するつぶやき

  • まー、エンジンが国産なんだよね。やはりどうしても耐久性が低いのか。残念ながら中華製を笑えない
    • イイネ!0
    • コメント 0件

つぶやき一覧へ(15件)

ニュース設定