民意踏まえ合意形成を=公明党・山口元代表インタビュー

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2025年06月29日 07:31  時事通信社

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時事通信社

インタビューに答える公明党の山口那津男元代表=27日午後、国会内
 7月の参院選に出馬せず、政界を引退する公明党の山口那津男元代表(72)が時事通信などのインタビューに応じ、少数与党である自民、公明両党の連立政権について、「野党に託された民意」を踏まえた合意形成が必要と強調した。

 ―引退を迎えた心境は。

 任期中に69歳を超えないという(党の)定年制の下で、既に私も例外扱いとなっている。いつまでも例外を続けるのはふさわしくない。後進に道を譲る対応を取るということで決断した。

 ―集団的自衛権の限定行使に道を開いた。

 安全保障環境が厳しくなっていく中で日本の防衛をしっかり確保する道をつくることができた。(安全保障関連法は)現在機能しつつあり、趣旨を踏まえて今後も運用に努める必要がある。

 ―少数与党下での自公政権の在り方は。

 (野党と)協議の上、合意がつくれるところは真摯(しんし)に努力し、野党に託された民意を合わせて合意形成する(ことが必要だ)。謙虚な姿勢と責任感を持った努力を保ち、頑張ってほしい。

 ―党代表を務めた15年間で苦しかった出来事は。

 (自公が下野した2009年の衆院選後)代表に就任した当時だ。自公ともに野党になった。主要幹部がいなくなり、国会の議席が減った中で、どう立て直すかというのは本当に厳しい経験だった。

 ―引退後の活動は。

 無我夢中で走り続けてきたので、考える余裕はなかった。(党などから)アドバイスを求められれば、自分の経験の中で話すことはあるかもしれないが、自ら積極的に政治に関わっていこうという考えは今のところ持っていない。

 ―望ましい日中関係は。

 地域や国際社会の安定と繁栄に協力し合っていくことが日中関係のあるべき姿だ。若い世代が対話のチャンネルを自らつくっていく努力も期待したい。

 ―自公関係を維持する上で代表時代に心掛けていたことは。

 連立の維持は容易ではない課題だ。カウンターパートは自民党総裁であり首相だ。コミュニケーションをあらゆる手段を通じて確保していく、信頼関係を保っていくことが大事だ。 

インタビューに答える公明党の山口那津男元代表=27日、国会内
インタビューに答える公明党の山口那津男元代表=27日、国会内

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