岩田剛典「生き残っていけるぞとは今も思ってない」、気付きを得た20代【オリコンライターズ】

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2025年06月29日 18:00  ORICON NEWS

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29日放送の『ライターズ!』(日本テレビ系)に出演する岩田剛典
 覆面ライターが、タレントの素顔に迫る番組『ライターズ!』(日本テレビ系)。29日(深 2:20)の放送は、7月6日午後10: 30にスタートする読売テレビ・日本テレビ系新日曜ドラマ『DOCTOR PRICE』で主演を務める岩田剛典が登場。放送を前に、取材時の内容を紹介する。

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■圧倒的なせりふの量に「乗り越えたら何でもいけちゃうのかな?」

 岩田は本作で、亡き父・鳴木将成(林泰文)が起こした医療過誤の真相を追い求めるべく「極東大学病院」の小児科医から転身し、“転職したい医師に値段をつけて、病院相手に売りさばく”医師専門転職エージェントとなった鳴木金成を演じる。

 「医療ドラマではあるんですけど、(医療ドラマでしばし描かれる)オペシーンはほぼなく」、医療業界の闇を暴く医師専門の転職エージェントとして「ダークヒーロー的な動き方をする主人公」と作品と役柄について語った岩田。鳴木の「全ての行動の背景」には父の死の真実を追い求めていく点があり、「ドラマ全体を通して、一つの大きなサスペンス軸としてストーリーが展開されていく」という。

 鳴木役としての注目ポイントを聞くと「せりふ量」との答えが。転職エージェントという役柄上、医療用語のみならず職業関連の用語も多数出てくる本作だが「今回、とにかく(せりふ量が)すごいんです!作品に入る前に本(台本)読みをキャストみんなでしたんですけど、ずっと僕が喋っていました(笑)。第1話は8割5分ぐらい僕が喋っています。ひと作品でこれだけの量があるというのは僕も初めて。この作品は、もしかしたら自分にとって修業のような経験になりそうな気がしますし、これを乗り越えたら何でもいけちゃうのかな?というくらいの自信につながるような気もしています」と語る。

 さらに岩田が鳴木役の特徴として挙げたのは「今回のキャラクターは全部主導的なんです」「振り回されることがなくて、基本的にエンジン全開で、マシンガントークで空間を回していかないといけない役柄」だということ。

 自身がこれまで連続ドラマで演じてきた役は「受け身の役柄」「受け芝居」が多かったとし、「連続ドラマでこういうキャラクターは初めてだと思うので、新鮮に受け取っていただけるのかな?なんて思っています」と語る。

 こうした「せりふ量、ちゃきちゃきしたキャラクター」の側面がありつつ、父の死の真相を追い求めていくという鳴木の背景を演技の念頭に入れ「お芝居する上で感情にしていくことというのは、第1話からずっと心がけてやっています」「視聴者の皆さんも一緒になって、ぜひ推理していただきたいな」と岩田。

 サスペンス要素がありながらも「作品自体は暗い作品ではないんです。爽快な作品で、箸休めのようなシーンも結構あったりする」「お約束のせりふ・お約束のやり取りが結構チャーミングで、“そこで一回ブレイク”のような気持ちでご覧いただきたいなと思っています」とのことだ。

■北山宏光とは「共通言語が多いんです」

 共演する出演者の印象についても話を聞いた。作中で鳴木は、毒舌でお金が大好きな事務スタッフ・夜長亜季(蒔田彩珠)とバディを組む。鳴木は転職エージェントとして、夜長がまとめているさまざまなデータを駆使し、あうんの呼吸で交渉をテキパキとまとめていく。

 そこで蒔田との“バディ感”について聞いてみると「撮影に入って1ヶ月弱経ったんですが、打ち解けてすごく居心地のいいバディ感になっているのかなと思っています」とのこと。

 夜長は監督のオーダーにより「だいぶ明るいキャラクターに仕上がっている」とのことで、岩田はそのキャラクター像について「最初は、自分の演技プランとのすり合わせに苦労した部分もあるのかな?と見ていて感じるところもあったんです」と蒔田をおもんぱかりながら、「もう今や(そのキャラクターが)すごく板について、楽しんで夜長を演じているというのが伝わってきて、すごく凸凹感のあるコンビだと思います」と語る。

 鳴木のエージェントとしてのやり方を嫌う、いわばライバルとして登場するのは、三浦貴大演じる転職エージェント会社「メディエイト・マネジメント」社長の石上道徳だ。鳴木が石上と対峙する場面は「多々出てきます」とのことで、「仲が悪いんだか良いんだかわからない感じ」と岩田。岩田自身も「原作に寄せたかった」と原作の鳴木さながらの風貌で登場するが、三浦演じる石上も、撮影で対峙していると「原作リスペクト」「原作の石上がそのまま出てきたような役作りをされている」印象を受けるそうだ。

 また、北山宏光が演じる依岡健は、鳴木が小児科医として極東大学病院に勤務していた当時の同期で、鳴木の真相追求を後押しする役柄。岩田は北山とかねてから親交があったそうで「元々関係値もあったから気を遣わなくていいし、(役柄としても)親友役なので。お互いに(自身の活動において)アーティストの面もあったりして、共通言語が多いんです。依岡が北山くんですごく良かったなって素直に思えるかな」と語る。

 鳴木の前職である極東大学病院に登場するキャストとしては、心臓血管外科医・網野景仁役のユースケ・サンタマリア、病院長・天童真保役の篠原涼子らがいる。ユースケ・サンタマリアについては「ユースケさんはずっとご一緒したかった俳優さんなのでものすごくうれしいです。現場でずっとマシンガントークを繰り広げてくださる(笑)」と現場での和やかな様子を明かしてくれた。篠原とは「ずっと一緒に撮影していました」というNetflixドラマ『金魚妻』以来の共演で「頼もしいなと思っています」と岩田。「今回の作品にマッチしている院長像」とのことだ。

■俳優としてのキャリアを重ねての挑戦

 2010年に三代目 J SOUL BROTHERSのメンバーとしてデビューののち、2011年に日本テレビ系『ろくでなしBLUES』でドラマデビュー。グループでの活躍とともに、俳優業でも活躍の場を広げてきた。

 岩田はグループの一員としてデビューした中で、自身の個性を見つけていくまでの葛藤と、その転機が俳優業であったことをかねてからバラエティ番組などで語っている。そこで今回は、俳優業への思いや自身のキャリアについても聞いた。

 『DOCTOR PRICE』で演じる鳴木は「俳優としてデビューして14年ぐらい経つ今じゃなかったらできなかった」役柄で、「いろんな役柄・作品に没入してきて、いろんなものを見て、経験してきたからこそ、今この作品と立ちあえているなという感覚。監督と一緒にディスカッションしながら、作品をより良い方向性に高めていこうということはできていると思う」「大役を任せていただいてありがたいなと思う気持ちと、それ以上に原作もある作品ということで、実写化した意味や、自分がこの役柄をやることの意味をしっかり噛み砕いて、共演者・スタッフの皆さんとともに作れるということがうれしいですし、自分の今までの歴史が今の自分の芝居になっていると間違いなく感じます」という。

 7年前の2018年には、『崖っぷちホテル』(日本テレビ系)で民放連ドラ初主演を務めた。そこで当時との変化も聞くと、まず「そうなんですよ!帰ってきたんです」と岩田。そして「別人です!これは自信を持って言えるかなぁ。シチュエーションコメディ、会話劇のドラマだったんですけども、力不足でしたね…僕の実力が」と省みながら、毎年「現場に立って作品に携わって」きた時間を振り返った上で、「この7年の中での“俳優”に向き合ってきた時間、熱量、経験値というものはやっぱり別人にしてくれました」と語る。

 多数の映画・ドラマ作品に俳優として出演、さらに三代目 J SOUL BROTHERSとしての活動、ソロアーティストとしての活動と、活躍の場は幅広い。デビュー当初の葛藤ののち、活躍の場が広がったことで手応えを感じたことはあったのか訊ねると「生き残っていけるぞとは今も思ってないです」という。「やっぱり代わりがいくらでもいる職業だと思ってやっています。ただ、人一倍負けず嫌いでしたし、事務所の枠を超えて活躍したいと常々思って(デビューの2010年以来)15年やってきた」と語ってくれた。

 俳優業で「身一つでエンタメというものに対して自分の仕事をするという感覚」を知り、そのやりがいや「自分に足りないもの」について「20代中盤くらいの時に気づけた」こと、「自分のことを認知していただく機会があった」ことが幸運だったと振り返り、「だからこそ一個一個のお仕事を、本当にありがたいなって思ってやっていて」と語る。

 主演として臨む、さらにせりふ量も多い本作についても「限られた時間の中でずっとテスト勉強しているような感覚」の中で「これもまた自分を成長させてもらえる」と捉え、「楽しんで今は現場に立っています」という。

 そのような熱量を秘めた岩田と、真相追求に向け闘志を燃やす鳴木のキャラクターも、どこか近いところがあるように感じられる。これまでの経験を込め臨む『DOCTOR PRICE』での岩田の熱演に注目だ。
※取材の模様は、29日放送の『ライターズ!』(日本テレビ系/深2:20)でもご覧いただけます。
※放送後はTVerでも期間限定で配信されます。

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  • 地元が地元なだけに、あの山本裕典に何となく似てるな。愛知県辺りの顔。
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