インタビューに答える社民党の福島瑞穂党首=27日、国会内 社民党の福島瑞穂党首は、7月の参院選を前に時事通信のインタビューに応じ、物価高対策と合わせ、軍拡反対を争点に位置付ける考えを示した。「ミサイルより暮らし」だと強調。獲得目標には政党要件の維持を掲げた。
―争点と重点政策は。
物価高への対応をどうするか。社民党は食料品の消費税ゼロ、最低賃金の全国一律1500円への引き上げなどを打ち出している。大変な生活に応えるものだ。加えて軍拡反対。軍拡ではなく生活に税金を使えと言いたい。「ミサイルより暮らし、生活を」だ。
―参院選の目標は。
全員当選と言いたいが、獲得議席は3議席以上だ。何としても比例票2%以上を得て政党要件を維持したい。
―石破政権の評価は。
「変わらない自民党」だ。少数与党となり、選択的夫婦別姓制度の法案の審議入りなど変わった点はあるが、大きな流れは少しも変わっていない。例えば、消費税の減税や企業・団体献金の禁止に取り組まない。変わらない自民党政治だ。
―少数与党下で、野党各党が予算案や法案ごとに協力している。
ガソリン税の暫定税率廃止法案のように、野党が力を合わせ、変わらない自民党と対峙(たいじ)すべきだ。(野党が)存在意義を示すために協力するのはちょっと残念だ。
―社民党の存在意義は。
人を飢えさせないことと戦争させないことだ。今、排外主義の台頭にとても懸念を感じているが、戦争準備とも無縁ではない。好きな言葉に「平和と平等は手を携えてやってくる」がある。あなたが生きづらいのはあなたのせいじゃない。むしろ、不公平税制や大企業、富裕層のための政治と税金の使い道を変えようと言いたい。
―ロシアがウクライナに侵攻し、中東情勢も不安定だ。
どのように平和をつくるのか。軍拡し、先制攻撃を辞さないという国際法違反の世界状況を変えたい。
―石破政権に求める対応は。
イスラエルのイラン攻撃時に抗議したが、もっと強く「国際法違反だ」と言うべきだ。米国と同じ立場を取るべきではない。

インタビューに答える社民党の福島瑞穂党首=27日、国会内