
「うちの子が焼き鳥を串ごと食べてしまった――」
そんな一瞬の出来事にも、落ち着いて対処した飼い主さんの行動が、大切な命を守りました。
港区動物救急医療センター「芝アニマルクリニック」の稲野辺悠院長(@yinanobe)は、自身のInstagramで6歳の柴犬が焼き鳥の串を誤飲して来院したケースを紹介しています。
焼き鳥の香ばしさに思わず…!誤飲はどの家庭にも起こり得る
来院時、柴犬は落ち着いた様子で嘔吐などの症状もなく、すぐに内視鏡検査を実施。竹串は胃の入口に見つかり、内視鏡を用いて慎重に取り出されたといいます。
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「串はレントゲンに映らないことが多く、吐かせるのも危険です。特に胃から腸へ移動する前に対応できるかが鍵になります」と稲野辺院長。今回のような誤飲事故は、実は多くの家庭で起こり得るもの。焼き鳥や串カツなど、香りや味が強い食べ物は、ペットにとっては“ごちそう”。目を離したすきに…ということも珍しくありません。
大切なのは「すぐに相談すること」。責めず、守る行動を
院長は「どれだけ気をつけていても、誤飲は起きます。自分を責めるより、一刻も早く動物病院に連絡を。今回の飼い主さんのように、夜間にも関わらず対応してくださったことに感謝したい」と語っています。
同院では、過去にも裁縫針やネジ、ビスなどの誤飲例があるそう。危険なものを口にしてしまった可能性がある場合は、摂取から3時間以内の受診が理想とのことです。
ペットの安全は「完璧な管理」ではなく「柔軟な備え」で守る
どんなに大切に思っていても、誤飲やケガは起きてしまうもの。だからこそ、大切なのは“その後の行動”です。今回の柴犬と飼い主さんのように、冷静な判断と速やかな受診が、ペットの命を守ります。すべての飼い主さんが責められることなく、安心して相談・受診できる環境づくりが、何よりも大切です。
(まいどなニュース特約・渡辺 晴子)
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