各社とも値上げ! 今すぐ見直し「スマホ新料金プラン」の正しい選び方

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2025年07月04日 10:20  週プレNEWS

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6月から新規受付が始まった、NTTドコモとKDDIの新料金プラン。既存の料金プランが廃止、もしくは値上げという最悪の状況の中、専門家視点での新料金プランのスペックとは? サブブランドも含めた新料金プランを分析です!

【一覧】各社の料金プラン

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■割引条件の見極めが超重要です!

6月から新規の受付がスタートしたNTTドコモとKDDIのスマホの新料金プラン。これに伴い既存の料金プランは廃止、もしくは値上げになり、ユーザー的には新料金プラン一択。そんな新料金プランはどう選ぶのが正解なのか? ITジャーナリストの法林岳之(ほうりん・たかゆき)さんに解説してもらいます。


――ドコモの新料金プランで気になるのが、月額料金とその割引後の実質料金に大きな開きがあること。なぜこうなっているのでしょうか?

法林 例えば、「ドコモ MAX」はギガ無制限で利用した場合の通常の月額が8448円。割引を満額にすると実質5148円になります。

この内訳は「みんなドコモ割(3回線以上 1210円引き)」「長期利用割(最大220円引き)」「dカードお支払割(dカードGOLD以上の支払い 550円引き)」「ドコモ光セット割/home 5G割(1210円引き)」「ドコモでんきセット割(110円引き)」の5項目の割引が適用された状態となります。

先日開催されたドコモの決算報告会では、「ドコモユーザーの50%近くがフルで割引を受けている」と発表されました。

実際、3人家族なら「ドコモ光セット割/home 5G割(1210円引き)」「みんなドコモ割(3回線以上 1210円引き)」が適用されるユーザーは多いでしょう。これで月額実質6028円というのが現実的な実質料金だと思います。

これで「DAZN」が見放題、「Amazonプライム」も6ヵ月間無料、海外ローミングも30GBまで無料。十分に優秀な料金プランと言えるでしょう。


――今回、ポイ活系の新料金プランも登場しましたが?

法林 「ドコモ ポイ活 MAX」と「ドコモ ポイ活 20」が登場しました。どちらも、dカードやd払いを使ってポイントをより多く獲得できるプランです。

ただ、「ドコモ ポイ活 MAX」は、dカードで5万円以上の決済をしないとポイント還元の満額を獲得できません。ほかのクレジットカードやコード決済をメインで利用している場合は、「ドコモ MAX」や「ドコモ mini」を選ぶのがよいでしょう。


――auの新料金プランもチェックしてみましょう。

法林 auもベーシックな「auバリューリンクプラン」と、ポイ活重視の「auマネ活バリューリンクプラン」のラインナップです。

「auバリューリンクプラン」は通常料金は8008円で、各種割引がすべて適用されると5478円。これは「家族割プラス(3回線以上 1210円引き)」、auの電気や光回線をセット契約する「auスマートバリュー(1100円引き)」「au Pay カード お支払い割(220円引き)」が適用された状態の金額です。

3人家族で割引を受けやすいのは「家族割プラス(3回線以上 1210円引き)」と「auスマートバリュー(1100円引き)」で、実質5698円というのが目安となります。

そして、auのポイ活系新料金プラン「auマネ活バリューリンクプラン」も、auの発行するクレカ「au PAY カード」やコード決済の「au PAY」の還元率アップ、さらに「auじぶん銀行」の金利やクレカ積立時の還元率がアップする特典があります。

これらを積極的に利用しない場合は「auバリューリンクプラン」を選ぶのが正解です。なお、新料金プランでは、衛星通信でメッセージの送受信、現在地の共有ができるauならではのサービス「au Starlink Direct」が無料で付帯します。


――エンタメ系サブスクの優待特典も用意されているそうですが、これは?

法林 ドコモは「DAZN for docomo」、auは「Netflix」「Apple Music」「YouTube Premium」などでPontaポイントが最大20%還元される「サブスクぷらすポイント」があります。ソフトバンクも「Netflix」や「U−NEXT」などでPayPayポイントが最大20%還元される「ソフトバンクプレミアム」を提供中。そして、楽天モバイルは新料金プランである「Rakuten 最強 U−NEXT(月額4378円)」が10月にスタート。

このようにサブスクはキャリア経由で加入するのがオトクな状況となっています。そもそも、「DAZN for docomo」は、各種割引を考慮すると単体でDAZNに加入するよりオトクになっていますから(笑)。


――auには「Pontaパス」、ソフトバンクには「LYPプレミアム」という、それぞれ関連するECや実店舗でクーポンや還元率アップなどの特典満載になるサービスがあります。その有効活用法は?

法林 Pontaパスはローソンで使えるクーポンや、ポイント還元率アップもあります。映画の割引、マンガや雑誌の読み放題も付帯するので、思いのほか特典が多いのです。

LYPプレミアムは「Yahoo!ショッピング」でのポイント還元、さらにPayPayのクーポンも豊富に配信されています。


――では、サブブランドの新料金プランについてはどうですか?

法林 まず、UQモバイルは30GBの新料金プラン「トクトクプラン2」の通常の月額が4048円。これだとギガを増量してお値段はそのままという実質値下げを6月から行なっているワイモバイルの「シンプル2 M(4015円)」や、ドコモの「ahamo(2970円)」のほうが魅力的な料金プランといえるでしょう。

――格安SIMことMVNOへの乗り換えもあり?

法林 UQモバイルならKDDI系列の「povo2.0(基本料金無料)」、ワイモバイルならソフトバンク系列の「LINEMO(3GB 990円)」があります。どちらも月3GBなら990円で利用できるので、ギガ消費の少ないユーザーならこちらもオススメです。


――ドコモ系列の格安SIMはないのですか?

法林 新料金プランである「ドコモ mini」が格安SIM的な役割を担っています。「ドコモ mini」は通常料金が2750円(4GB)。

これだと割高感が目立ちますが、「dカードお支払割(dカードGOLD以上の支払い 550円引き)」「ドコモ光セット割/home 5G割(1210円引き)」「ドコモでんきセット割(110円引き)」が適用されることで、月額880円になります。

割引条件をクリアでき、ギガ消費の少ないドコモユーザーは、格安SIMよりも「ドコモ mini」のほうがコスパは高いのです。

――どの新通信プランも"割引条件"をクリアすることが超重要ですが、これをチェックするには?

法林 キャリアやサブブランドのHPやアプリで、料金シミュレーションを行なえますので、まずはそちらをチェックしましょう。

――料金プランは自動で変更されないので、割引条件チェック後はプラン変更も忘れずに!

取材・文/直井裕太

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