ライブの幕開けは、金子マリとCharが肩を組んでの登場。金子マリ(ボーカル)、鳴瀬喜博(ベース)、佐藤準(キーボード)、古田たかし(ドラム)のメンバーによるSmoky Medicine Jam名義で、「SHOW WHAT YOU’VE GOT INSIDE OF YOU」「TOKYO NIGHT」が演奏され会場を一気に引き込んだ。その後もセクションごとにバンド編成が次々と変化し、入れ替えの合間にもジャムセッションが絶え間なく続き、まさに“音楽が生きている”現場だった。
奥田民生、西慎嗣、佐藤タイジとのアコースティックギターのセッションでは、4人で座ってアコースティックギターを抱え、忌野清志郎、Johnny, Louis & Charの「かくれんぼ」などを披露。「千鳥ヶ淵大学の軽音楽部みたい」とCharがツッコミを入れるなど、ゆるやかな空気も生み出した。
JLC(Johnny, Louis & Char)/Pink Cloud Jamのセクションでは、故・ジョニー吉長さんの息子である金子ノブアキ(RIZE/ドラム)とKenKen(RIZE/ベース)が登場。金子ノブアキはジョニーさんと同じようにドラムをセッティングして力強いビートを刻み、KenKenは故・加部正義さんの形見のコートを羽織って演奏。MCではKenKenがジョニーさん、加部さんに感謝の言葉を伝え、会場も感動に包まれた。
続く「WOULD YOU LIKE IT」では、金子マリとともに、加部さんの実娘たちもステージに登場。父たちが築いてきたロックの系譜を、そのまま次世代へとつないでいくような瞬間となり、ステージと客席を優しく温かい空気で包んだ。
そして、布袋寅泰が登場。演奏前のトークでは「Charさんがいなかったら今の自分はいない」と感謝を述べ、テレビ番組『ミュージックステーション』出演時の“チューニング事件”の裏話を明かすなど、笑いを交えたやり取りも。圧倒的な表現力で「Side by Side」をパフォーマンスし、音楽を通じた師弟のような関係、リスペクトが感じられる印象的なステージとなった。