遠野なぎこさん、主役演じた朝ドラと悲しいほど交錯する人生にSNS悲嘆「どこまで演技だったのか」

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2025年07月05日 13:50  週刊女性PRIME

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遠野なぎこ

 7月3日、女優の遠野なぎこさんの自宅から遺体が発見されたことがわかった。身元については捜査関係者が調べているが、直近のSNSでは「私、うつ病なんだって」と告白し、「訪問看護の日でした」「あたしゃ、まだまだ生きるぞ」と綴っていた彼女の身に何が起きたのか、心配の声が広がっている。

朝ドラ決定を母に報告したら返事はたった一言「そう」

 1999年、NHKの連続テレビ小説『すずらん』でヒロインを演じ、一躍お茶の間に名が知られた遠野さん。朝ドラで演じた役柄と現在の状況に対して、SNS上ではこんな声が寄せられている。

《あの悲痛さはどこまでが演技だったのか……》
《すずらんで見せた物憂げな視線と美しさが、彼女の心の叫びだと知らず、素敵な女優さんだと思っていた》

 演じた役柄が遠野さんの人生と重なるという指摘があるのだ。

「朝ドラ『すずらん』で遠野さんは、赤ん坊のときに駅に捨てられ、その後、母親を探し求める常盤萌を演じましたが、実際の本人も母親の愛情を得られないまま育つという、過酷な人生を歩みました」(芸能プロ関係者、以下同)

『すずらん』は、大正末期に北海道留萌地方の駅に捨てられて駅長に育てられたヒロインの母親探しと初恋が描かれた一代記。一方、遠野さんの実人生も複雑な家庭環境から始まった。彼女の母は18歳のときに妊娠し、19歳で遠野さんを出産。小学校5年生のときに両親が離婚し、遠野さんら子供たちは母に引き取られた。だが、その母は子育てを放棄して恋に溺れ、子供たちはネグレクト状態に置かれたと自著に明かしている。

 役者を志したのもまた皮肉なものだった。母親は遠野さんの弟と妹を児童劇団に入れたのだが、そこに付き添っていただけの遠野さんを劇団スタッフが見い出し、「子役をやってみないか」と誘われたのがデビューのきっかけとなった。

「子役で頑張ればお母さんが認めてくれると思って必死に頑張ったという遠野さん。一方の母親はもともと女優志望でした。19歳で遠野さんを育てなければならなくなったことで、彼女のことを『夢を壊され人生を狂わされた邪魔者』と思い込み、暴力を振るうようになったといいます。

『すずらん』のヒロインを演じることが決まった当時、遠野さんはすでに家を出ていましたが、この朗報を母に知らせたいと思い電話したものの、母親の返事は『そう』とあっけないものだったといいます」

 結局、遠野さんは、20代後半の頃から十数年間、母親と絶縁状態だったという。だが2022年、そんな母が突然、自ら命を絶つ。3人目の夫ががんで亡くなった翌日だった。

「『すずらん』では、主人公の萌が母親の手がかりを探すために汽車に乗り、生まれて初めて故郷を離れるという展開で物語が進みます。劇中では希望を抱いて母を探す娘を演じながら、現実では母親の愛情を諦めざるを得ない女性として生きていたのです」

 残酷なまでにフィクションと現実が交錯する遠野さんの人生。身元確認の結果が待たれる中、多くのファンや関係者が彼女の身を案じている。

このニュースに関するつぶやき

  • 遠野なぎこは確実に白雪姫症候群の犠牲者だった。彼女の死の重みを社会全体が背負うべきだと思う。
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