決勝点を挙げたデジレ・ドゥエ [写真]=Getty Images FIFAクラブワールドカップ2025・準々決勝が5日に行われ、パリ・サンジェルマン(PSG/フランス)とバイエルン(ドイツ)が対戦した。
クラブワールドカップ4強入りをかけ、両国の国内リーグ王者が激突する。 グループBを首位で突破し、決勝トーナメント初戦のラウンド16ではインテル・マイアミ(アメリカ)を4−0で下したPSG。今季のチャンピオンズリーグ(CL)を制した欧州王者が準々決勝に臨む。対するは、グループCを2位で通過し、ラウンド16ではフラメンゴを4−2で破ったバイエルン。旧フォーマットで開催された2020年大会以来の優勝を狙うブンデスリーガ王者が、リーグ・アン王者との一戦に挑む。
試合はPSGが19分に最初のビッグチャンスを作り出す。ハーフウェイライン右でボールを持ったブラッドリー・バルコラが中央に運び、センターサークル内のデジレ・ドゥエへと縦パス。右サイドを駆け上がるアクラフ・ハキミに繋ぐと、ペナルティエリア右角からグラウンダーのアーリークロスを入れる。ボールは大外に流れ、飛び込んできたフヴィチャ・クヴァラツヘリアが角度の小さい位置から一振り。だが、シュートは枠を外れてしまった。
一方のバイエルンも、27分にポゼッションでPSGを押し込み、華麗なパスワークで相手を翻弄。バイタルエリアでターンしたハリー・ケインのドリブルはカットされるが、すぐさまジャマル・ムシアラがこぼれ球を拾い直す。ヨシュア・キミッヒを経由して右サイドのミカエル・オリーズに展開すると、マーカーと対峙しながら右足でシュート。だが、GKジャンルイジ・ドンナルンマに防がれ、チャンスを仕留めきれなかった。
32分にはPSGが個の力で決定機を創出。自陣からのビルドアップで前進し、ハキミからパスを受けたバルコラがドリブルを開始する。スピードに乗りながらピッチ中央へ切り込み、左サイドに張ったクヴァラツヘリアにボールを供給。巧みなタッチでダヨ・ウパメカノを振り切りつつ、ペナルティエリア内に入り込む。ゴール至近距離まで運んでシュートを放ったものの、GKマヌエル・ノイアーが抜群の反応でセーブ。素早く立ち上がってセカンドボールにも飛び込み、バイエルンの守護神がチームのピンチを救った。
しかし、直後にはヨシプ・スタニシッチが負傷により交代。後半アディショナルタイムにはオリーズのフリーキックをウパメカノが頭で合わせるが、ネットを揺らした一撃はオフサイドの判定となった。さらに、前半終了間際には、ムシアラがGKドンナルンマと交錯して負傷。ハーフタイムに2回目の交代を余儀なくされる。
後半も開始早々からアップテンポな立ち上がりとなり、49分には相手のミスからPSGのバルコラがボックス内に抜け出す。GKと1対1の局面を迎えたが、冷静にタイミングを合わせたGKノイアーがシュートをストップした。74分には、そんなGKノイアーが痛恨のミス。ビルドアップに参加した際にパスがクヴァラツヘリアにカットされ、最後はウスマン・デンベレが無人のゴールを狙う。しかし、ボールはゴール左に転がり、PSGが絶好機を逃してしまう。
そんななか、78分にPSGが均衡を破る。激しいトランジションの応酬からカウンターに移行し、ジョアン・ネヴィスがクヴァラツヘリアとのワンツーでポケットに侵入。バックパスを受けたドゥエがカットインを選択すると、ペナルティエリア正面で思い切りよく左足を振る。グランダーのシュートがニアを射抜き、PSGが先制に成功した。リードを奪ったPSGだったが、82分にウィリアム・パチョが足裏を見せたタックルによって一発退場となる。後半アディショナルタイムには、途中出場のリュカ・エルナンデスもレッドカードを受け、PSGは9人となる。
その後、90+6分にデンベレが追加点を挙げ、試合は2−0で終了。勝利したPSGが準々決勝を突破した。準決勝は9日に行われ、PSGはレアル・マドリード(スペイン)対ドルトムント(ドイツ)の勝者と対戦する。
【スコア】
パリ・サンジェルマン 2−0 バイエルン
【得点者】
1−0 78分 デジレ・ドゥエ(パリ・サンジェルマン)
2−0 90+6分 ウスマン・デンベレ(パリ・サンジェルマン)
【動画】PSGvsバイエルンのハイライト!