生い茂っている植木を切ったら庭が丸見えになってしまう……。そんな悩みを抱えたお宅のリフォームがYouTubeで紹介されました。動画は「素晴らしい仕上がり」「丁寧な仕事」と注目を集め、記事執筆時点で40万回以上再生されています。
動画を投稿したのは、奈良県で外構工事や庭のリフォームをしている「いろは造園」のYouTubeチャンネル「Garden Produce TV / いろは造園」。以前には、新築のお宅の外構工事を紹介して話題になりました。
今回は築20年のお宅の庭のリフォームです。広い敷地には草が生い茂り、植木や草の手入れが大変とのこと。使っていない外周部分や駐車場後方の花壇にも草が茂っています。リフォームをするにあたり、デザインよりも機能面を重視することにしました。圧迫感を出しすぎない、軽めの目隠しもしていきます。
始めに取り掛かるのは外周部分の草むしりです。砂利の部分は手作業で引き抜き、土の部分は草刈り機で除去します。ツタが絡まった植木は順序を考えながら少しずつ切り落としていき、軽トラックの荷台に積み込みました。
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細かい枝葉をブロワで吹き飛ばし、伐根作業に入ります。周りをスコップで掘り返し、出てきた根っこをノコギリで切りました。真下に伸びている直根は根切りという道具を使い、何度かたたいて切っていきます。次に登場するのはチェーンブロックという道具。根っこに三又をかけて鎖で引っ張り上げました。
雑草対策をする前に、絶対にやらなくてはならないことがあるそうです。それは土を掘り返すこと。土の中には草の根っこや種がたくさんあるため、少しでも取り除いておくと後々の雑草対策の効果が変わってくるといいます。
この日は師匠に手伝ってもらい、重機で大まかに掘っていって細かい箇所は手作業で進めました。ある程度掘ったら仕上がりの高さを決めて整地。景石を撤去すると予算が上がるため残すことにして、下に潜り込んでいる根っこを撤去します。
もともとあった木を撤去したので道路から庭が丸見えの状態でしたが、ブロックに柱を立てて樹脂フェンスを取り付け、視線が入りにくくなりました。
また、こちらのお宅では愛犬が脱走してしまった過去があるとのこと。そのための対策として建物の両側に門扉とメッシュフェンスを取り付けました。勝手口の前にはテラスを取り付け、洗濯物干し場に。建物の両サイドを仕切るだけでも防犯面が上がるそうです。
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テラススペースに印を付け、コンクリートを打つ準備をします。型枠を組み、このままでは埋もれてしまう会所(枡)のフタをかさ上げします。
転圧の作業をしたら防草シートの出番です。ハサミなどを駆使して、敷地の形に合わせていきます。会所があるところは個別の対応が必要。少し小さめにくり抜いてから切り込みを入れて合わせました。
杭を打ち込んでシートを固定し、ブロワで砂ぼこりを吹き飛ばし、つなぎ目に専用シートを張り付けます。ちなみに、防草シートを敷いたからといって完全に草が生えてこなくなるわけではないとのこと。雑草の種は飛んでくるので砂利の隙間から出てくるのだそうです。
しかし、全く植木がないのも寂しいので何本か植えていきます。フェンスのそばに植えたのは成長が遅いアオダモ。残っていたスペースを転圧したら防草シートを敷きました。
建物脇のスペースにはコンクリートを打つ予定。メッシュ筋を敷いてサイズを合わせ、結束線というワイヤーで固定していきます。一輪車が入れるルートを作ってコンクリートを搬入。乾かしては押さえてという作業を3回ほど繰り返して仕上げました。
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コンクリを乾かしている間、外周部分に砂利を入れていきます。砂利の厚さは5センチほどがバランスがいいとのこと。敷地が広いので外周部分だけで3トンほど必要です。外周部分には砕石を使用。南側の庭には白系の砂利を敷いていきます。
コンクリートが乾いたので型枠を外し、排水のためにあけたスリットにも防草シートを張りました。
リビングの前にはソヨゴを植えていきます。常緑のソヨゴは目隠しになる予定。現場の状況を見て微調整をしていきます。手前側の景石の近くにはジューンベリーを植え込みました。こちらは落葉樹なので冬には葉っぱが落ちるそうです。
地面が出ている部分に防草シートを敷き、植木の根元に割栗石を並べていきます。残りのスペースに砂利を敷き詰め、会所の中に砂利が落ちないようネットを付けました。ブロワを使って落ち葉を掃除し、水まきをしたら作業は終了です。
約20年間、草むしりを頑張ってきたという庭はメンテナンスを重視したスッキリした空間になりました。依頼者も楽になったと喜んでいるそうです。
この動画は過去に投稿した5本の動画の総集編です。コメント欄には「手際よくきれいに庭ができていきましたね」「理想的なリフォームだと思いました」「きれいな仕事は見ていても気持ちがいい」「大変な作業に感心しております」「こんなリフォームができることに驚きと尊敬です」といった声が寄せられています。
YouTubeチャンネル「Garden Produce TV / いろは造園」では、失敗しない庭造りや無駄のない外構工事のノウハウを発信中です。また、X(@irohazoen)やInstagram(@irohazoen)でも情報を発信しています。
動画提供:YouTubeチャンネル「Garden Produce TV / いろは造園」
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