オニツカタイガーの専用生産拠点が誕生 世界に誇るイノベーション拠点として

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2025年07月07日 14:50  Fashionsnap.com

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オニツカイノベーティブファクトリー

Image by: アシックス
 アシックスが、オニツカタイガーカテゴリー(OTカテゴリー)の事業説明会で、同社の100%子会社で国内のシューズ生産拠点である山陰アシックス工業を「オニツカタイガー(Onitsuka Tiger)」専用の生産拠点として一新し、商号をオニツカイノベーティブファクトリーに変更することを発表した。変更予定日は2026年1月1日。

 オニツカイノベーティブファクトリーは、鳥取県境港市の渡町に位置。アシックスが世界に誇る新たなイノベーションの拠点として、企画開発機能を備える生産体制を確立していく。神戸のアシックススポーツ工学研究所や、イタリア・ミラノに位置するオニツカタイガーデザインセンターとの連携を強化し、職人の技術継承や、海外生産拠点への技術支援、開発・生産技術研修などの人財育成といった機能を担う。
 同工場は、OTカテゴリーにおけるグローバルでの商品会議を実施するなど、グローバル人財が集う場として活用。オニツカタイガーの定番シリーズ「ニッポンメイド(NIPPON MADE)」や、フォーマルなスタイルやビジネスシーンに対応するシリーズ「ジ・オニツカ(THE ONITSUKA)」など、海外の量産工場では再現が難しい、職人による丁寧な作り込みや特殊加工といった“日本製”に特化した商品を中心に製造。生産数の拡大や生産効率の向上を目指す。

 商号変更に伴い、内装と外装のデザインを一新。オニツカタイガーの歴史やアーカイヴシューズ、コラボレーションシューズなどを展示する「オニツカタイガーギャラリー(Onitsuka Tiger Gallery ※仮称)」の併設を予定している。職場体験の機会や、地域住民の交流の場を提供するなど、地域活性化に貢献できる取り組みを行うという。
◆急成長を続けるOTカテゴリー 2027年までに北米への再進出も検討
 OTカテゴリーは、2019年にアシックスの社内カンパニーとして独立以降、急成長を続けており、2025年の通期売上は1200億円に達する見込みだ。売上高、利益ともにグローバルで最大規模である日本市場では、2023年からインバウンド需要が急増しており、中華圏や欧州といったグローバル地域でも、過去3年の売上は右肩上がりで推移している。
 好調を受け、7月3日には、パリのシャンゼリゼ通りにグローバルフラッグシップストアをオープン。今後も、同社が「グローバルへのブランド発信拠点」と位置づける欧州では、2027年までに現在の7店舗から10店舗までの拡大を目指しており、コペンハーゲンやマドリードといった主要都市が候補に挙がっているという。2027年には、2023年に一度撤退している北米市場への再進出を予定。グローバルECを活用し、未開拓市場への進出も検討している。また、100周年を見据えた成長戦略として、フルラインナップを展開する1500平方メートル規模の大型店舗の展開を加速し、2030年までに世界の主要都市に4店舗以上出店することを明らかにした。
 オニツカタイガーの庄田良二カンパニー長は、同カテゴリーについて「オニツカタイガーは、日本発のブランドであることに誇りを持ちつつ、“海外から見た日本”と“日本から見た海外”の対立する2つの視点を掛け合わせる形でブランド運営をしています。日本人がイメージする日本文化を押し付けるわけではなく、日本文化に根差す気高さと強さ、美の感性を海外の方にも受け入れられる形で体現したいと考えております。オニツカイノベーティブファクトリーでは、単なる事業規模の拡大だけではなく、オニツカタイガーらしい哲学と感性を基盤に、グローバル市場で持続可能なブランド価値の向上を目指します」と展望を語った。

■オニツカイノベーティブファクトリー稼動開始予定日:2026年1月1日所在地:鳥取県境港市渡町2900番地敷地面積:1万7312平方メートル延床面積:9830平方メートル

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