スプリント戦で強さをみせるヤマニンアルリフラ 背景には母から受け継いだスピード色の強い血

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2025年07月07日 20:00  netkeiba

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北九州記念を制したヤマニンアルリフラ(c)netkeiba
【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】

◆血統で振り返る北九州記念

【Pick Up】ヤマニンアルリフラ:1着

 初勝利は昨年12月のジングルベル賞。未勝利戦でも1勝クラスでもなく、2勝クラスの特別戦が初勝利、というきわめて稀なケースです。逆にいえば、未勝利戦を勝てず、1勝クラスも勝てなかったにもかかわらず、見捨てられることなくJRAに在籍しつづけたのは、関係者がこの馬のなかにハイレベルな資質を見出していたからでしょう。

 母ヤマニンパピオネの仔は、デビューを果たした6頭のうち5頭が勝ち上がり、そのなかにはプロキオンSを勝ったヤマニンウルス(父ジャスタウェイ)、このレースで4着と健闘したヤマニンアンフィル(父ダイワメジャー)、鳴尾記念4着馬ヤマニンサンパ(父ディープインパクト)などが含まれています。繁殖牝馬としてきわめて優秀です。

 ワンオブアクラインのファミリーで父がイスラボニータ、という配合は、重賞を2勝したヤマニンサルバムと同じ。イスラボニータ産駒の今年の重賞勝ち馬は、京成杯を勝ったニシノエージェントに次いで2頭目です。同産駒は芝のマイル戦がベストですが、母ヤマニンパピオネが「スウェプトオーヴァーボード×ジェイドロバリー」というスピード色の強い血統なので、ヤマニンアルリフラはスプリンターとなっています。

◆血統で振り返る大沼S

【Pick Up】ペリエール:1着

 父ヘニーヒューズは2020年以降の全日本ダート種牡馬ランキング(中央ダート+地方競馬)で3→1→1→2→3位。日本を代表するパワー型の種牡馬の一頭といっていいでしょう。モーニン、アジアエクスプレス、タガノビューティー、アマンテビアンコ、アランバローズなど多くの活躍馬を出しています。

 母の父フジキセキは、前肢のさばきが硬めなので、ダート適性も高く、父としてカネヒキリを、母の父としてサウンドトゥルー、プロミストウォリア、ホワイトフーガなどを出しています。

「ヘニーヒューズ×フジキセキ」の組み合わせは成功しており、ペリエール(ユニコーンS)の他にドンフォルティス(北海道2歳優駿)、ミラクルティアラ(OP)、プロミストリープ(浦和桜花賞)などが出ています。函館・札幌のダ1700mでは特に強く、17戦して[6-1-1-9]、連対率41.2%です。

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