日産自動車のグローバル本社に掲げられたロゴマーク=横浜市西区 経営不振が続く日産自動車は7日、2031年に満期となる新株予約権付きの転換社債1500億円を発行すると発表した。ドル建てとユーロ建ての普通社債も発行する計画で、関係者によると資金調達規模は総額で7500億円規模に上る見通しだ。同社は26年3月期中に迎える巨額の社債償還の資金や、競争力強化を目指した電気自動車(EV)開発費の確保が課題となっている。
転換社債は今月下旬に発行する。同社債は一定の条件下で株式を取得できる権利が付与された債券で、金利負担を抑制しつつ、長期資金を確保できるメリットがある。EVなど電動車のラインアップ拡充や、ソフトウエアを更新することで性能が向上する次世代車「SDV」などの開発資金に振り向ける。