
タンカー船の長すぎるレシートがSNS上で大きな注目を集めている。
「長いタンカー船のレシート。国内航路なので週に1〜2回スーパーに食料の買い出しに行きます。写真を撮ってたら司厨長さんがボソッと『もっと長いのありますよ』と持ってきてくれました。なお金額が高い(13万)のは肉を買った時のものでしたがこちらは短かったです。」
と動画で件のレシートを紹介したのは東幸海運株式会社の公式アカウント(@tokokaiun)。
肉、魚、野菜、日配品から調味料まであらゆる食料の名が刻まれ、ゆうに1メートルを超えるこのレシート。大勢が何日も食べてゆける量を買おうと思えば、こうも大量になってしまうのか…。
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東幸海運株式会社の代表取締役を務める笹木重雄さんにお話を聞いた。
ーーこのレシートは何人分の食料にあたるのでしょうか?
笹木:タンカー1隻分、11名分となります。
ーー船員の方が自ら食材を買い出しにいかれるんですね。
笹木:30年ほど前までは船食と呼ばれる業者さんが船に食材を届けてくれるサービスが一般的でした。しかし割高で品質が安定しないことや、調理を行う司厨長(船舶料理士)から食材を目で見て美味しい料理を作りたいという要望があり、港の近所スーパーで買い物をする割合が増えました。
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ーー人気の食材、料理などは?
笹木:当社は若くて肉食系の船員さんが多いので牛肉系のメニューが人気です。年配の船員さんは魚や野菜を好まれるので司厨長は双方への配慮が必要になります。
ーー投稿に大きな反響がありました。
笹木:買い出しのレシートは初公開だったのですが、多くの方にご興味をお持ちいただけてうれしいです。リプライいただいた中にはスーパーで買い出しを見掛けられた方や同業者の方、スーパーでレジを打って箱詰めされていた方もいらっしゃったのが印象的でした。
◇ ◇
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SNSユーザー達から
「高校生の頃レジ打ちしてた時に同じような方達が買い物に来てくださってました!めっちゃレシート長くなりますよね笑 失敗した時の打ち直しが大変なので慎重にやってました。 そしてスーパーにあるダンボールに詰めて行かれてました」
「代理店さんに頼んでも買ってくれるのでしょうが、やっぱり食べ物は自分で買いたいですよね。 タンカーだと、急に北行けとか逆に南だとか、大変ですよね。 大昔、『越乃寒梅』求めて、夏の新潟航路を希望する船が多かったって聞きました 」
「長いですねぇ 司厨長と2人で買い出ししたのを思い出します。 頑丈なバナナ箱が運びやすいんです笑 自転車に3箱重ねてバースに帰ってました。」
など数々のコメントが寄せられた今回の投稿。
なお今回の話題を提供してくれた東幸海運は神戸に本社をおき、6隻のタンカーで日本全国にガソリンなどの石油製品を運んでいる。現在、日本全国から船員を募集中。やる気と体力さえあれば免許、資格のない人や、業界未経験の人も大丈夫ということなので、興味ある方は同社のホームページをご覧いただきたい。
(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)