血統表でよく見る「サクラユタカオー」 2戦連続日本レコードVの偉業を成し遂げた名馬

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2025年07月15日 08:00  netkeiba

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【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】

◆知っておきたい! 血統表でよく見る名馬

【サクラユタカオー】

 日本競馬にスピード革命をもたらした輸入種牡馬テスコボーイは、1970年代に4回リーディングサイアーとなりました。その代表産駒トウショウボーイは、種牡馬として三冠馬ミスターシービーをはじめ中央競馬だけで30頭近い重賞勝ち馬を出しました。しかし、サイアーラインをつなげたのは晩年の傑作サクラユタカオーでした。

 重賞を4勝したサクラシンゲキの半弟で、530kgに達する雄大で均整の取れた馬体と、輝くような明るい栗毛がトレードマーク。1987年の二冠馬サクラスターオーの叔父でもあります。3歳春の骨折を乗り越えて4歳時に本格化を果たし、毎日王冠、天皇賞(秋)と、2戦連続日本レコードを樹立するという偉業を成し遂げました。ただ、2200m以上では一度も勝てず、距離の壁がありました。

 種牡馬としては芝向きで、スピードが活きる条件に強く、ラストの決め手がありました。サクラバクシンオー(スプリンターズS2回)、ウメノファイバー(オークス)、エアジハード(安田記念、マイルCS)、サクラキャンドル(エリザベス女王杯)などが代表産駒。ノーザンテースト牝馬と抜群の相性を示し、その代表格であるサクラバクシンオーは、高松宮記念を勝ったビッグアーサーを出してサイアーラインを繋げています。

◆血統に関する疑問にズバリ回答!

「キンチェムの直系子孫は存在していますか?」

 1874年にオーストリア=ハンガリー帝国で誕生した牝馬キンチェム(Kincsem)は、2歳から5歳にかけて54戦全勝の成績を残しました。東欧だけのローカルな記録ではなく、英仏への遠征でグッドウッドカップ、ドーヴィル大賞を勝っています。

 その直系子孫はまだ生き残っており、1974年の英オークス馬ポリガミー(Polygamy)、2012年に英2000ギニー、英ダービー、愛ダービーなどを勝ったキャメロット(Camelot)が代表格です。

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