【バレー】秋本美空や北窓絢音らが「体幹部」設立、合宿で見えた勝つための姿勢/広報リポート

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2025年07月15日 10:00  日刊スポーツ

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バースデーケーキを持つ北窓(左から2番目)と笑顔で写真に納まる(左から)深沢、荒木、秋本(C)JVA

<女子日本代表広報リポート 第4回>



バレーボール女子日本代表チーム帯同広報がお届けする「女子日本代表広報リポート」が、今年もスタートしました。坂本藍風広報が、ネーションズリーグ(VNL)から世界選手権まで代表チームに密着。舞台裏や秘話を交えながら、選手情報やトピックを不定期連載でお届けします。


   ◇   ◇   ◇


VNL予選ラウンド(R)最終第3週を終え、通算9勝3敗の3位で23日からのファイルR進出を決めた日本代表。今回は、千葉大会に向けての国内合宿での出来事を振り返りたいと思います。


第2週香港大会を終え、帰国した選手たちは「3日練習1日オフ」というサイクルで合宿を行いました。


練習初日、フェルハト・アクバシュ監督は「カナダ大会に比べて香港大会ではブロックディフェンスがより良くなっているが、まだ改善できるところがある。ファイナルRが開催されるポーランドに行くための切符をしっかり取りましょう」と選手たちに伝えました。


そして始まった合宿は、最もハードなものになりました。ウエートしてからボール練習をしたり、ボール練習後にウエートをしたり…。ウエート時の重さも徐々に増やしていき、今では体重の2倍の重りを持ち上げる選手もいるほどに。全体的に筋力アップが見受けられました。


ボールを使った練習では、スパイクレシーブの練習やゲーム方式の練習が増加。近距離からコーチ陣の強打を受けたり、6対6のゲーム練習ではリベロをメインにしたり、アウトサイドヒッターがしっかり決め切るまで終われなかったりするなど、日々さまざまなシチュエーションを考えた練習が行われました。


千葉大会に向けた最後の練習日、石川真佑選手が答えてくれました。「体を休める時間もあったけど、しんどかった。ただ試合はどんどん入ってくるので、自分たちも休んで、練習は集中して、とメリハリを持って行えた」。大変な中にも、充実感が見て取れました。


どんなにハードな練習をしても、選手たちはそれまでと変わることなく練習前後には自主練習を実施。世界を相手にプレーすることで見えた課題を克服し、勝つために自ら考えて行動する選手たちの姿がありました。


佐藤淑乃選手は助走距離を伸ばしたといいます。その理由は、キャプテン石川選手のプレーにありました。


「ハイセットの時、真佑さんはしっかり助走をとっているのを見て、伸ばしました。国際大会だとボールの捉える位置がちょっとずれるだけでも、ブロックを利用できるところがシャットされてしまうことがあった。そういう時に、真佑さんは前の空間を使って、そこに体重を乗せて打っているなと見て思ったので、助走距離を取るようにしてみた」と教えてくれました。


ここまでチームの攻撃を支えてきた和田由紀子選手は、ブロック強化へ力を入れていました。全体練習後にブロックの練習に取り組み、コーチ陣や石川選手に教えを請う姿が見られました。


「高さが違うので、止められなくてもディフェンスしやすいようにしっかりワンタッチを取ることが大切。ブロックがあるところを避けて打ってくれたら、ディフェンスがいるとか直接点にはつながらないけど、それぞれの動きが最後に点数につながると思う。ブロックに自信がないのでしっかり準備していきたい」と教えてくれました。


そんな和田選手らのプレーをみて、体幹が必要だと感じたという深沢めぐみ選手や北窓絢音選手、秋本美空選手が「体幹部」を設立。日々体幹トレーニングを行うなど、ハードな練習の後も向上心を持って取り組んでいました。


現状に満足せず、みんなが上を目指す姿はとてもかっこいいと思います。


日本代表の戦いは続きます。会場でもテレビの前でも、皆さんの応援が選手たちの背中を押してくれます。ベンチと一緒に盛り上がりましょう!


◆坂本藍風(さかもと・あいか)1999年(平11)11月8日、東京都西東京市生まれ。小学生からテニスを始め、高校ではサッカー部のマネジャーを経験。現在は番組制作会社に勤務。現在日本バレーボール協会広報チーム撮影班として女子日本代表チームに帯同し、選手たちの日々の様子を撮影中。

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