ホームランダービー初優勝を果たしたマリナーズのカル・ローリー(写真=GettyImages)◆ 父・弟とともに捕手史上初のHRダービー制覇
現地時間14日、シアトル・マリナーズのカル・ローリー捕手(28)がホームランダービーに初出場。左右両打席から計54本のアーチを描き、捕手として史上初の優勝を飾った。
父トッドを投手、弟トッドJr.を捕手に起用してダービーに臨んだローリー。7番手として迎えた第1ラウンドは左打席で開始し、1分40秒経過のタイムアウトまでに8本。後半は右打席に立って7本をスタンドに運んだ。3アウト制のボーナスラウンドでは左打席に戻り、残り一死と追い込まれたところで17本目。最終的にアスレチックスのブレント・ルーカーと4位タイで並ぶも、最長飛距離でルーカーの記録を0.08フィート(約2.43センチメートル)を上回り、準決勝への切符を掴んだ。
準決勝は、1回戦で今大会最長513フィート(約156メートル)の一発を放ったパイレーツのオニール・クルーズと対戦。先攻のローリーは最初の6スイングで5発と好スタートを切ると、このラウンドでは左打席に専念し、一時5連発を記録するなど計19本でボーナスラウンドを終了。後攻のクルーズが13本に終わり、ローリーが決勝に駒を進めた。
そして決勝の相手は、史上最年少優勝のかかるレイズの22歳ジュニオール・カミネロ。引き続き左打席に立った先行のローリーは、タイムアウトを挟んで6連発を叩き込むなど2分間で15本塁打をマーク。ボーナスラウンドで18本塁打まで記録を伸ばすと、後攻のカミネロは15本塁打で決着。ローリーが1999年のケン・グリフィーJr.以来、マリナーズとして2人目のホームランダービー制覇を果たした。
2021年にMLBデビューを飾ったローリーは昨季34本塁打を放ち、ア・リーグ捕手部門のゴールドグラブ賞を獲得。今季は前半戦94試合で打率.259、38本塁打、82打点、OPS1.010の好成績を残し、本塁打・打点の2部門でMLB全体トップに立ってシーズンを折り返した。今回がオールスターゲーム初選出となり、日本時間16日の試合では「4番・捕手」での先発出場が予定されている。