自身の“脳腫瘍発覚”をSNSで把握…カスタン氏「当初、ローマは私から全てを隠そうとしていた」

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2025年07月18日 12:36  サッカーキング

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かつてローマなどで活躍したカスタン氏 [写真]=Getty Images
 かつてローマなどで活躍した元ブラジル代表DFレアンドロ・カスタン氏が17日、イタリア紙『コリエレ・デラ・セラ』のインタビューで驚きの事実を明かした。

 現在38歳のカスタン氏は、母国ブラジルのアトレチコ・ミネイロでプロキャリアをスタート。複数クラブでのプレーを経て、2012年7月に完全移籍でローマへと加入した。すると、2014年9月には脳腫瘍が発覚し、同年12月に手術を受けることに。半年以上の離脱を経験しながら復帰を果たし、以降もトリノやヴァスコ・ダ・ガマなどで活躍。2022年7月にグアラニで現役を引退した。

 インタビューに応じたカスタン氏は、脳腫瘍が見つかった2014年を回想。ローマ対エンポリのハーフタイムに体調不良を訴えて交代した同選手は、「検査のあとクラブから自宅に帰された。チームドクターは何かを心配していたようだが、原因は教えてくれなかったんだ。最初の15日間は本当に最悪だった。立ち上がることもままならず、嘔吐が続いて体重は20キロも落ち、力もまったく出なかった」と当時を振り返っている。

 さらに、「当初、ローマは私から全てを隠そうとしていた。私は孤立してSNSも削除していたが、ある日、ふと携帯を見てしまったんだ。Twitterで『レアンドロ・カスタンが脳腫瘍を患っており、死の危険もある』という記事が書かれていた」と告白。「恐怖が一気に押し寄せてきた。まだ自分の身に何が起こっているのか知らなかったからだ。クラブも医者も、誰一人として教えてくれなかった。言われたのは『落ち着いていろ』だけだった。その時、祖父が脳腫瘍で亡くなったことを思い出し、自分も同じ運命をたどるのではないかと本気で思ったよ」と続けた。

 一方、復帰に向けた道のりについては、「クラブは最高の医師を手配し、私がプレーできない間も給料を払い続け、契約まで更新してくれた」とローマに対する感謝も強調。「(復帰後)最初のトレーニングの日、チームメイトがボールをパスしてくれた。私は足の裏で止めようとしたが、足を見たら動いていなかったんだ。自分の体をまったくコントロールできなかったよ。かつての自分を取り戻したいという強い思いがあったが、それができない現実を受け入れることができなかった。自分自身を壊していくような感覚だ」と苦悩を思い起こしつつ、「ローマとイタリアは僕を息子のように扱ってくれた。この街とこのクラブを僕は心から愛しているし、これからもずっと愛し続ける」と語っている。

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