松本潤、2025→2026年は“嵐を待ってくれた人”が楽しめる1年に 活動の念頭に置く思いとは

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2025年07月26日 16:10  クランクイン!

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クランクイン!

松本潤  クランクイン! 写真:上野留加
 7月13日よりスタートした日曜劇場『19番目のカルテ』(TBS系/毎週日曜21時)で医師役を初めて演じる松本潤。役者としては大河ドラマで主演を務めたほか、舞台公演でロンドンの地に立つなど躍動。また、後輩グループのライブ演出を監修するなど、エンターテイナーとして躍進している。そんな彼にとって2025年からの1年は本作への出演、そして嵐の活動再開と、発表されている情報だけでも大きな年となりそうだ。本人も「忙しいです」と口に出すほど目まぐるしい日々が待っているようだが、そんな中でも…いや、そんな中だからこそ、松本潤が大切にしたいことは、「待ってくださっている人たちに楽しんでもらう」ことだという。

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■初の医師役のイメージは“柔らかいもの、ぬくいもの”

 本作は、医療における19番目の新領域である総合診療科を舞台にした新しいヒューマン医療エンターテインメント。松本演じる魚虎総合病院の総合診療医・徳重晃は“問診”を通して病気を診るだけでなく、患者の心や生活背景などから“最善”を見つけ出し、生き方そのものにも手を差し伸べていく。

――医師の役を演じるのは今回が初ですが、役作りするうえで事前に準備したことはありましたか?

松本:今回演じる徳重晃というキャラクターは総合診療医なのですが、このお話をいただくまで恥ずかしながら総合診療というものを知らなくて。なので、撮影をする前にまず、本作で医療監修に入ってもらっている生坂政臣先生に取材する時間をいただきました。先生から総合診療とは何か、普段は具体的にどういうことをやっているのかというお話をお聞きしたんです。そのディスカッションが、徳重を演じるうえでいちばん役立ちました。

――生坂先生に言われたことで心に残っていることは?

松本:総合診療は“問診”がポイントだと。さまざまな患者さんがいて毎日が忙しいなか、一般的な保健医療だと医師の方もなかなか1人の患者さんにじっくりと時間を取れません。そんななかでも総合診療は自由診療の形を取っていて、患者の方から時間をかけてじっくり話を聞いて、可能性を1つずつ潰していくんです。その話が非常に印象的でした。

――安心感を与えてくれる世界観の本作。演じるうえで意識されたことはありますか?

松本:僕自身がせっかちなうえに、ドラマだと普段の日常的な会話よりテンポを速くすることが染みついているのですが、それを抑えて“なるべくゆっくり”ということを意識していました。ただ、ある程度撮影が進んでくるとリズムみたいなものが自分の体にもなじんでくるので、今はそこまで意識せずにお芝居ができていると思います。

――毎話、いろいろな患者さんが登場します。各話ごとに患者さんとの距離感も意識して演じていますか?

松本:そうですね。この患者さんに対してはどういう空気感や距離感、リズムで会話をしようかというのは、すごく意識しながらやっています。

――表情の作り方についてはいかがでしょうか?

松本:僕はどうやら演じる時の目が強いようで。真剣に問診したり、患者さんと向き合ったりしていると、目に力がグッと入ってしまう瞬間があるみたいなんです。そこは監督とも相談しながら表情を作っていきましたし、自分自身でも、顔は変わらないけれど心持ちをなるべく変えようと思って演じていました。頭のなかで柔らかいもの、ぬくいものをイメージするようにしていたんです。映像としては、柔らかい空気や適温な感じを表現できたんじゃないかなと思います。

■座長として現場を1つに

――今回は主演を務めていますが、座長として意識していることはありますか?

松本:作品に参加する時、特に主演でやらせていただく際は、人を巻き込むということを考えていて。会話も自分と誰かだけではなく、なるべく現場にいる人たちで1つの話をするようにしています。芝居のことに関しても、なるべく周りの人たちと共有できればと思い、みんなに聞こえるような話し方にしています。作品はみんなで作っていくものだと思うので、そうしやすい環境を作れたらというのは、いつも意識していますね。

――問診が大切というお話がありましたが、松本さんご自身は会話のなかでポジティブな変化があったという経験はありますか?

松本:久々に会った人には、何にハマっているのか、どういうことが楽しくて、逆にどういうことがイヤなのかということを直接的には聞かずともキャッチアップするようにしています。そうすると、普段の生活のなかではあまり感じなかった感情や情報が入ってきて、すごく刺激になるんですよね。

――徳重先生は問診でさまざまな人の生き方そのものにも手を差し伸べていきますが、松本さんは悩みを抱えている人がいたら、どういう行動を取るようにしていますか?

松本:先ほども申し上げた通り、僕はどうやらせっかちなようでして(笑)。なので、人が悩んでいるという話を聞くと、すぐに解決したいと脳が働いてしまうんです。ただ、これまでの経験で、それを求めていない人がいるということも学びました。

自分自身も、物事に対して悩んだり考えたりする時に口に出すことで自分の耳の中に戻ってきて整理されることがあるんです。つまり、悩みを話してくれた人が答えを求めているわけではない時もあるんですよね。なので、なるべく「そうなんだ」と聞くようにしています。解決は、求められた時にだけするようにできればなと。

――なるほど。

松本:ただ、相手との関係が深い場合は、時としてその人が今言われても困るようなことをポンと先に言ってしまう時もあります。あえて欲しい言葉じゃないものを渡すこともありますね。

■2025年から2026年はどんな1年に?

――長年、お芝居に関わってきた松本さん。役者としての経験を重ねるなかで、成長したと感じる部分や昔と考え方が変わったと思うところはありますか?

松本:僕自身、役を通じて感じたことを実生活にフィードバックすることはあまりないんです。むしろ、自分自身とは別のものを表現しようと思ってやっているので、役を抜く作業を毎回するようにしていて。

――役を抜く。

松本:はい。何かの役を演じるとなった時、その人物の思考や行動、動き方をトレースしている感覚が自分のなかにはあって。もちろん作品や役にもよりますが、プライベートになった瞬間、一気に役を抜く作業をすることが多い気がします。作品全体の座組が終わった時に台本を整理するのと同じように、自分の体のなかから役を整理するみたいな感覚がありますね。かといって、別に何か特別なことをやるという訳ではないですけど。

――大河ドラマの出演、舞台ではロンドンの地に立ち、さらに後輩グループのライブ演出も監修するなど、さまざまな活動をされています。最近でいえば嵐のグループ活動再開という大きな発表もありましたが、松本さんにとって2025年から2026年をどんな1年にしたいですか?

松本:このタイミングとしては、1人での活動なのか、5人でやる活動なのかということはありますが、基本的にやることは変わらないと思っています。そのなかで、嵐を認識して応援してくださっている方々に楽しんでいただけるのはどういう内容なのか、自分たちが何を表現できるのかということを念頭に置いて活動していきたいですね。

――そのなかで、個人の活動も精力的にやっていく。

松本:もちろん。今は『19番目のカルテ』ですし、それ以降もまた何かをやっていくでしょうから。5人でやることもあるし…この1年は忙しいです。

――でも、ワクワクしている部分も?

松本:ワクワクしている以上に、待ってくださっていた人たちに、その分ちゃんと楽しんでもらえるような時間にしたいという意識のほうが強いですね。そのなかで自分も、自分たちも楽しんでいけたらなと。

――本日はいろいろなお話をありがとうございました。最後に、改めて『19番目のカルテ』第2話の見どころをお話いただければと思います。

松本:本作は疾患の治療だけでは解決できないことに対して、医療や医師がどう向き合うのかという物語だと感じていて。そのなかで、1話と2話はフィジカルの病気とも向き合い、総合診療科が何をやっているのかを描いている、本作において非常に大事なストーリーになっていると思っています。

医療を題材とした作品は、「何cmのものをどれだけ早く切るのか」みたいな部分を描くこともありますが、そういう話はこのドラマには全くありません。ヒューマン医療エンターテインメントと銘打っている通り、このドラマらしい非常に心温まる物語が今後も展開されていきますので、ぜひご覧ください。

(取材・文=M.TOKU 写真=上野留加)

 日曜劇場『19番目のカルテ』はTBS系にて毎週日曜21時放送。

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