限定公開( 1 )
田中麗奈(45)が26日、都内のニッポン放送イマジンスタジオで行われた映画「雪風 YUKIKAZE」(山田敏久監督、8月15日公開)ニッポン放送「上柳昌彦 あさぼらけ」特別試写会に出席した。
9日に都内で行われた完成披露上映会でも司会を務め、劇中にも声で出演したフリーアナウンサー上柳昌彦(67)と、今作で43本目の映画を作った小滝祥平プロデューサーとの40年来の縁から開かれた。
田中と小滝プロデューサーの縁も深い。98年のデビュー作「がんばっていきまっしょい」に続く00年の真田広之(64)とのダブル主演映画「はつ恋」(篠原哲雄監督)から全てが始まった。「高校を卒業して1作目。私も、やっと女優さんと東京の生活が始まった。『初恋』の前に卒業式を終えて、衣装合わせがあって。新生活スタートの時。真田さん、原田美枝子さんという大先輩とご一緒して、たくさん吸収し知恵熱が出るくらい…自分にとって大切な作品」と18歳だった「初恋」当時を振り返った。
時代劇初挑戦となった08年の主演映画「山桜」(篠原哲雄監督)も、小滝プロデューサーが手がけた。田中は「時代劇が初めてだったんですね。歩き方、所作から一から学んだのも小滝さん。いつもご一緒できたらな…期間が空いても存在し、ご縁の深い方」と感謝した。同プロデューサーは、基本的に表に出てこないため、田中は「私も意外でした。この映画にかけていらっしゃることが伝わってきて…私も頑張らないと。こうやって2人一緒に並んで(のイベント)は、なかなかない。貴重です。私も、うれしいです」と喜んだ。
田中は「雪風 YUKIKAZE」で主演の竹野内豊(54)が演じた、米国をはじめ戦勝国からも“世界一の幸運艦”などとたたえられ、沈むことなく終戦を迎えた伝説の駆逐艦・雪風の艦長・寺澤一利の妻志津を演じた。小滝プロデューサーは、田中について聞かれ「ずっと、最初から最後まで出ているわけではないが、250人の命を引っ張っていく艦長の妻。しっかり(芝居をスクリーンに)焼き付けていただかなきゃいけない。田中さんしか、いないと思った。しっかりと、ご自分の役割を全うされた」と感謝した。
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「雪風 YUKIKAZE」では、志津を演じた田中の磨き上げられた着物姿と落ち着いたたたずまい、夫の向き合いが作品の華であり、キリッと締める味も出している。田中は茶道と日舞を学んでいるが「所作の先生に改めて座り方、だんなさまのお迎えを立ってするか、座ってするかの仕方を学んだ。環境、時代、地位、相手との関係性で所作が変わるので茶道、日舞では足らない部分がある。映画としての自分の立場と言いますか」と所作を現場で徹底的に確認し、学んだと説明。「小滝さんからは『武士に使える妻に近いような立ち姿、居ずまいで』とはおっしゃっていました」と小滝プロデューサーにも感謝した。
試写会の最後に、小滝プロデューサーは、真田と手を携えて作り上げた05年の映画「亡国のイージス」(阪本順治監督)当時を振り返り「2人で全国キャンペーンをする中で、国益ってなんだろうと? と考えた。最近(日米の)関税交渉でも出てきますが、2人で出した国益は『子どもたちの幸せな未来』。それが多分、国益なんだろうと。そのためには絶対に、戦をしてはいけない」と熱く語った。そして「我々が小さな力で頑張りたいと思い、この映画を作った」と「雪風 YUKIKAZE」を現代に作った意義を訴え、声を震わせた。
田中も「世代を超えて見ていただける映画。私の娘も、もう少し年齢を重ねたら一緒に見たいと思います」と、19年に生まれた5歳の娘が成長したあかつきには一緒に見ると誓った。そして「今、私たち、幸せだなと、かみしめていただきたい。普通がいいな、という言葉が、私は本当に身に染みました。平和に生きている日常は、先人が一生懸命、作ってくださった未来。国民を守るために命を削って、力を尽くしてくださった未来を私たちが頂いて過ごしていると、改めて感謝の気持ちが湧いてくる」と、かみしめるように語った。
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