限定公開( 22 )
吉沢亮(31)の主演映画「国宝」(李相日監督)が、6月6日の初日から17日までの公開73日間で、興行収入105億3903万3400円、動員747万3454人を記録した。配給の東宝が18日、発表した。歴代興収ランクで、邦画実写では興収173億5000万円の03年「踊る大捜査線 THE MOVIE2 レインボーブリッジを封鎖せよ!」(本広克行監督)、110億円の83年「南極物語」(蔵原惟繕監督)に次ぐ第3位となった。
吉沢は「たとえ少数でも見てくれた方の人生に寄り添うような、心から大切に思ってもらえるような映画にしたいと言う思いでこの作品に参加しました。こんなにも沢山の方に愛していただき、感謝しかございません。ご覧になった皆さまから沢山の熱のこもったお言葉を頂戴し、この作品に参加して良かったと心から思わせて頂いている日々でございます。僕自身にとっても特別な映画になりました」とコメントを発表した。
「国宝」は作家・吉田修一氏の同名小説の映画化作品。吉沢は任侠(にんきょう)の一門に生まれながらも歌舞伎役者の家に引き取られ、芸の道に人生をささげた主人公・立花喜久雄の50年を、少年期を演じた黒川想矢(15)と演じ上げた。
抗争で父を亡くした喜久雄を引き取る上方歌舞伎の名門の当主・花井半二郎を渡辺謙(65)半二郎の実の息子で、生まれながらに将来を約束された御曹司・大垣俊介を横浜流星(28)と、少年期を越山敬達(16)が演じた。吉沢は横浜と、歌舞伎俳優の中村鴈治郎(66)から1年半にわたって歌舞伎の指導を受けた。
横浜と渡辺、李相日監督もコメントを発表した。
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横浜流星 映画「国宝」が沢山の方々に届き、愛して頂けて心から感謝申し上げます。この上ない幸せを感じていますし、日本映画を発展させるための責任がさらに強くなりました。また、この作品に携わらせていただくと決まった時に、日本の伝統芸能である"歌舞伎"に対して敬意を払って生きること、"歌舞伎"の魅力を届けたいと思っていました。映画を観た方々に、実際の"歌舞伎"も観てみたいと興味を持っていただけたら、少しは使命を果たせたのかなと思います。まだまだ上映中なので、観られていない方は是非。皆さまにとって、心に残り続ける大切な一作になりますように。
渡辺謙 公開から2カ月と少し、こんなに多くの方々に足を運んで頂き、驚きと共にとてもうれしく思っています。スタッフ、キャスト、監督、この映画に携わった全員の情熱と努力が報われました。撮影中は自分にとって芸道とは何か、舞台に立つ心構えとは、、さまざまに問い直す時間でした。俳優として歴史に残る作品に参加出来てとてもうれしく思っております。ありがとうございます。
李相日監督 古い、昔の映画の中でしか見たことがない光景でした。ご高齢の方から中高生の若者まで、男女を問わず満場の観客たちが皆同じスクリーンを見つめる。三時間もの間、前のめりに。そこに世代の隔たりは消え、人は誰しもが魂のうち震える瞬間を待ち望んでいるのだと、理由もなく流れる涙がどれだけ美しいものかと、我々の目に生涯忘れることのない景色を焼きつけてくれました。何度も劇場に足を運んでくださった方はもちろん、一度でも、あるいはこれからでも、「国宝」を浴びる全ての方々に関係者一同、ただただ感謝です。映画は素晴らしい、戦う価値がある。
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