フェルスタッペンがニュル24時間出場を確約できない複数の要因。GTチームはフォード・マスタングに鞍替えの噂も

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2025年10月03日 09:10  AUTOSPORT web

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マックス・フェルスタッペンがGT3デビューレースのNLS第9戦でドライブしたエミル・フレイ・レーシングのフェラーリ296 GT3
 マックス・フェルスタッペンは、2026年のニュルブルクリンク24時間レースへの参戦は、所属するフェルスタッペン.comチームのGT3メーカー変更の可能性など、「多くの条件に左右される」と述べた。

 先週末、ニュルブルクリンク耐久シリーズ(NLS)でのGT3レースデビュー戦で、エミル・フレイ・レーシングのフェラーリ296 GT3を操り、クリス・ルルハムとともに優勝を飾った4度のF1世界チャンピオンは、多忙なシーズンが続く中、今年さらなるスポーツカーレースへ参戦する可能性を否定した。

 今週末に行われるF1世界選手権のシンガポール・グランプリを前に、「少し休みを取っている」とフェルスタッペンは記者団に対し語った。

「今週末のレースを終えると、6週連続でレースに出場したことになる。(先週末は)とても楽しかった。もちろん、しばらく前から準備を進めてきた。とても素晴らしい2日間だった。ウエットとドライで少しずつレースをし、経験を積むことができて良かった」

「もちろん、優勝できればさらに嬉しいものだ。それが僕をより良いドライバーにしてくれるかって? シミュレーターで何年もやってきたから、実戦でやるのはそれほど変わらない。でも、絶対に損にはならない。そう言えると思う」

 F1レースと重ならない2026年のニュルブルクリンク24時間レース参戦の見通しについて尋ねられたフェルスタッペンは、複数の要因から、この耐久レースへの出場を確約するには至らなかった。

「正直に言うと、いろいろなことに依存するんだ」と彼は言った。

「まずF1次第だ。来年の(新しい)レギュレーションでは、最初から非常に複雑になり、不確定な点もあると思う」

「物事がややシンプルになるレギュレーション最終年よりは、少し忙しくなるだろう」

「それに、GT3チームのプログラム、来年どのマシンでレースをするかなど、いろいろなことが絡んでくる。チームのドライバーと僕自身のために、しっかりと計画を立てるには、まだ多くのことが詰めなければならない」

「もちろん、僕らはニュルへ戻りたいと思っている。ただ、今のところ、来年どれくらいのレースに出場できるか、あるいは何レース出場できるか、僕自身もまだ分かっていないんだ」

「でも、もし機会があって、それに自信があり、F1の状況がどうなっているかがはっきりすれば、もちろんそうしたい」

 フェルスタッペンのGT3チームは現在、ふたつのブランドと運営パートナーに分かれている。

 エミル・フレイは今年のGTワールドチャレンジ・ヨーロッパ/スプリント・カップにフェラーリで参戦した。一方、ルルハムとティエリー・フェルミューレンは、ハリー・キングとともに2シーズ・モータースポーツが運営するアストンマーティン・バンテージGT3でエンデュランス・カップに参戦した。

 さらに、フェルミューレンはエミル・フレイが運営するフェルスタッペン.comが支援するフェラーリで、DTMドイツ・ツーリングカー選手権に参戦している。

 一方、F1のレッドブル・オラクル・レーシングは来年、フォードと新たなテクニカルパートナーシップを締結する。このことから、フェルスタッペンのチームが、GTレースにおいてもフォード・マスタングGT3に乗り換えるのではないかという噂が飛び交っている。

「F1の動向や、GT3チームがどのメーカーで戦うかにも左右される」とフェルスタッペンは付け加えた。


■いま、焦って出場しなくても「僕はまだ若い」

 現在のF1スケジュールでは、ドライバーが世界の他の主要レースに数多く参戦できないことを認めつつも、28歳のフェルスタッペンは「永遠に」F1に残るわけではなく、後々他のレースに「キャッチアップ」するとがができると認めた。

 フェルスタッペンは以前、ニュル24時間に加え、ル・マン24時間レースとデイトナ24時間レースへの参戦意欲を表明している。

「もちろん、F1は今でも僕の最大の目標だ」とフェルスタッペン。

「たくさんのレースに出場しなければならないが、そのために契約したんだ。僕にとって、そのことについて腹を立てたり、失望したりすることはない」

「この仕事が永遠に続くわけではないことも分かっている。(自らの)GT3チームがすべをうまく運営し、順調に進んでいるかを確認するのも、僕の仕事だ」

「そうすれば、もし自分が望めば、すぐに参加できる」

「24時間レースというのは、確かに多い。時として素晴らしいレースを逃してしまうこともあるだろうけど、僕はまだ若いので、そういったレースにも後からキャッチアップできるだろう」

[オートスポーツweb 2025年10月03日]

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