麻生派・党員票が後押し=高市氏、小泉氏を振り切る―自民総裁選

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2025年10月05日 07:31  時事通信社

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就任記者会見に臨む自民党の高市早苗新総裁=4日午後、東京・永田町の同党本部
 自民党総裁選は、高市早苗前経済安全保障担当相が決選投票の末、小泉進次郎農林水産相を制した。1回目投票の19票差を決選投票では29票差に広げ、逆転を許さなかった。麻生太郎最高顧問が率いる麻生派(43人)の支援や、党員・党友票のリードが決め手になったとみられる。

 当初は高市、小泉両氏の「2強対決」の構図で、国会議員の支持で先行していた小泉氏が優勢だった。ただ、陣営が小泉氏に好意的な「やらせ」コメントを投稿するよう依頼していた問題が発覚すると、勢いが「衰え始めた」(党関係者)。

 ◇1回目、林氏迫る

 1回目は高市氏183票(全体の約31%)、小泉氏164票(同28%)に、林芳正官房長官が134票(同23%)と迫った。小林鷹之元経済安保相は59票、茂木敏充前幹事長は49票と低迷した。

 1人1票の議員票(計295票)は小泉氏80票、林氏72票、高市氏64票と「三つどもえ」。林氏は豊富な閣僚経験を持ち、安定感が売り。複雑化する国際情勢や少数与党という難局を踏まえ、小泉氏の経験不足への不安から、一定の議員が林氏に流れたもようだ。

 党員票(計295票)は高市氏が119票と強さを見せつけ、小泉氏が84票と続いた。林氏は知名度不足が響き、62票と伸び悩んだ。

 ◇決選投票、議員票が左右

 決選投票は議員票295票と「都道府県票」47票の計342票で行われ、議員票の重みが増した。高市氏が185票(全体の約54%)を得て、小泉氏156票(同46%)を振り切った。議員票は高市氏が149票と1回目から85票積み上げたのに対し、小泉氏は145票と、65票増にとどまった。

 関係者によると、麻生氏は決選投票の対応について、派内に党員票トップの候補に票を投じるよう指示しており、多くの議員が高市氏に投票した可能性が高い。麻生氏と関係が良好な茂木氏も同じ考えを陣営内に伝達。小林氏も「保守」の信条で共通する高市氏に投票する考えを周囲に伝えた。1回目で茂木氏は34票、小林氏は44票の議員票を得ており、一定数が高市氏に回ったとみられる。

 小泉氏に対しては、ともに石破政権の路線を継承する姿勢を示した林氏陣営の議員票が流れたもようだが、固めきれなかった。

 都道府県票は、都道府県ごとの党員投票で上位だった候補が自動的に各1票ずつ得る仕組み。高市氏が36票(同77%)と圧倒し、小泉氏は地元の神奈川、福島など11票(同23%)に終わった。 

自民党総裁選の決選投票の開票作業=4日午後、東京・永田町
自民党総裁選の決選投票の開票作業=4日午後、東京・永田町

このニュースに関するつぶやき

  • 時事通信も進次郎だと確信に近いものを持っていてからの高市だから悔しのだろうが、前回は高市が岸田により逆のことをやられたのだ。見苦しい記事連発してないで、結果を受け入れろ。
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