自民党の両院議員懇談会を終えた高市早苗総裁=14日午後、東京・永田町の同党本部 自民党は14日、両院議員懇談会を党本部で開いた。高市早苗総裁は連立政権離脱を公明党から通告された経緯を党所属国会議員に説明し、「私の責任だ。不徳の致すところだ」と謝罪した。臨時国会冒頭で行われる首相指名選挙について「ぎりぎりまで、合意できる政党と一緒に歩めるよう努力する」と表明した。
懇談会は非公開で行われた。高市氏は「自民は衆参両院で比較第1党だ。安定した政権をつくることが重要だ」と強調。「皆さんの力もお借りしたい」と述べ、首相指名選挙に向けた結束を呼び掛けた。出席者によると、高市氏の責任を問う声は少なく、公明以外の党との連立を模索すべきだとの主張もあった。
公明は国政選挙での自民との協力を解消する方針。懇談会では、地方選挙などでの連携に与える影響を懸念する声が続出した。衆院選の選挙区で公明に対抗馬を立てないよう求める議員もいた。高市氏ら執行部側は、地方レベルでの協調は維持する姿勢を示した。
政策実現のため、連立離脱後も公明との協力関係は続けるべきだとの指摘も上がった。鈴木俊一幹事長は、政策面での自公連携は保ちたいと説明した。
高市氏の首相選出が確定的でないことを踏まえ、複数の出席者は、石破茂首相が首相の座にとどまる「総理・総裁分離」を提案したが、鈴木氏は記者団に、否定的な考えを示した。
懇談会に先立つ両院議員総会では、総務会長に就いた有村治子氏の後任となる両院議員総会長に、松村祥史前国家公安委員長を充てることを決めた。