演出家の深作健太氏(53)が16日、都内で、舞台「醉いどれ天使」製作発表会に出席した。
同作は、故黒澤明監督と三船敏郎さんが初タッグを組んだ名作を舞台化。闇市を支配する若いやくざと、貧乏な酔いどれ中年医者とのぶつかり合いを通じて、戦後風俗を鮮やかに描き出したヒューマニズムあふれる力作。
映画界の巨匠、故黒澤明監督の作品を故深作欣二監督の息子が演出を手がける。「黒澤先輩が苦手で…」と笑った深作氏だったが、黒澤監督を「ずっと神様のような、善悪をしっかり分けて見られる映画界の巨匠」と称した。その一方で「うちの父は、どちらかというと、沼から這い上がれない人間を描いてきた作家」と称し、「2人の先輩が引きずる昭和と、今の自分が毎日対決しているような気分で作っている」とした。
当初は「プレッシャーもあった」という。だが、「心強い仲間の皆さんと、映画のオリジナルはすっかり忘れて、今この脚本でどう生きるかに向き合って作っていると思うので、天国のおやじや黒澤監督にも胸を張って見せられる作品になればいいなと思っています」と意気込んだ。
同作では、北山宏光(40)が闇市を仕切るやくざ松永、渡辺大(41)が酔いどれ中年医者の真田を演じる。また、ダブルキャストでぎんを演じるのは横山由依(32)岡田結実(25)、奈々江役を阪口珠美(23)美代役は佐藤仁美(46)、岡田役は大鶴義丹(57)だ。 故黒沢明監督の作品を故深作欣二監督の息子が演出し、渡辺謙(65)の息子の大、唐十郎さんの息子の大鶴義丹が出演という“豪華二世”舞台となる。
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同作は、11月7〜23日に東京・明治座、同28〜30日に愛知・御園座、12月5〜14日に大阪・新歌舞伎座で上演する。
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