文化功労者の業績

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2025年10月18日 05:31  時事通信社

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時事通信社

イケムラ レイコ氏(EPA時事)
 イケムラ レイコ氏(本名池村玲子=いけむら・れいこ)美術家(洋画)。「異文化のはざまで生きる芸術家」として独自の表現世界を確立し、欧州と日本双方で高い評価を得た。三重県出身。74歳。

 伊勢崎 淳氏(いせざき・じゅん、本名伊勢崎惇=いせざき・あつし)陶芸家。重要無形文化財「備前焼」保持者(人間国宝)として、伝統的技法の保存、継承や後継者育成に尽力。07年旭日小綬章。岡山県出身。89歳。

 柳家 さん喬氏(やなぎや・さんきょう、本名稲葉稔=いなば・みのる)落語家。人情話や滑稽話に力量を発揮し、磨き上げられたテクニックで多くの観客を魅了。17年紫綬褒章。東京都出身。77歳。

 水村 美苗氏(みずむら・みなえ、本名岩井美苗=いわい・みなえ)小説家・評論家。夏目漱石や谷崎潤一郎らに続く正当な近代小説の系譜にあり、戦後の日本と世界を鋭く正確に批評。12年大佛次郎賞。東京都出身。74歳。

 上村 春樹氏(うえむら・はるき)元全日本柔道連盟会長、現講道館館長。モントリオール五輪に出場し、日本人で初めて柔道無差別級で金メダル。引退後は指導者としても活躍し、日本の国際競技力向上、スポーツ界発展に尽力した。05年紫綬褒章。熊本県出身。74歳。

 垣添 忠生氏(かきぞえ・ただお)国立がん研究センター名誉総長。泌尿器科学の分野で医療やがん研究に取り組み、ぼうこうがん患者向けの新術式を開発。緩和ケアやホスピス医療の普及にも貢献した。13年瑞宝重光章。大阪府出身。84歳。

 北川 進氏(きたがわ・すすむ)京都大特別教授。錯体化学の分野で、「多孔性配位高分子」と呼ばれる材料が気体を大量に取り込めることを世界で初めて立証するなど、顕著な功績を挙げた。11年紫綬褒章。京都府出身。74歳。

 小長谷 有紀氏(こながや・ゆき)人間文化研究機構国立民族学博物館名誉教授。文化人類学の分野で、モンゴル遊牧文化研究という新しい知見と展望を開拓するなど優れた研究成果を挙げ、知識基盤の形成を果たした。13年紫綬褒章。大阪府出身。67歳。

 沢本 光男氏(さわもと・みつお)京都大名誉教授。高分子化学の分野で、「リビングラジカル重合」と呼ばれる手法を世界に先駆けて開発するなどの顕著な功績を挙げた。15年紫綬褒章、25年瑞宝中綬章。京都府出身。73歳。

 高橋 英一氏(たかはし・えいいち)日本料理家。老舗料亭「瓢亭(ひょうてい)」に伝わる京料理や会席料理の伝統的技法を継承、発展させ、後継者の指導・育成にも尽力した。10年黄綬褒章、18年旭日小綬章。京都府出身。86歳。

 竹宮 恵子氏(たけみや・けいこ)漫画家。「風と木の詩(うた)」で少女漫画の表現領域を拡大し、独自の地平を切り開く。少年誌で発表したSF漫画「地球(テラ)へ…」はアニメ映画化されるなど大ヒットした。14年紫綬褒章。徳島県出身。75歳。

 田中 泯氏(たなか・みん、本名田中捷史=たなか・しょうじ)舞踊家。独自の舞踊活動を展開し、パリ秋芸術祭や数多くの映画に出演するなど長年にわたり第一線で活躍。03年に「たそがれ清兵衛」で日本アカデミー賞最優秀助演男優賞。東京都出身。80歳。

 野沢 雅子氏(のざわ・まさこ、本名塚田雅子=つかだ・まさこ)声優。数々の作品で主役を務め、「声優文化」をけん引してきた第一人者。「ドラゴンボール」シリーズの孫悟空役など、ジェンダーや年齢を超越した多彩な声で、今なお国内外のファンを魅了している。23年菊池寛賞。東京都出身。88歳。

 新内 仲三郎氏(しんない・なかさぶろう、本名角田富章=つのだ・とみあき)新内節三味線演奏家。新内節の芸を継承しつつ、その清新な魅力を広めた。01年、重要無形文化財「新内節三味線」保持者(人間国宝)に認定。03年紫綬褒章、10年旭日小綬章。東京都出身。85歳。

 野田 秀樹氏(のだ・ひでき)劇作家・演出家・俳優。ジャンルを超えた多彩な創作を展開し、劇作、演出、演技全てで傑出した才能を発揮。演劇における国際交流の業績でも高い評価を得た。11年紫綬褒章。長崎県出身。69歳。

 坂 茂氏(ばん・しげる)建築家。リサイクルや焼却が可能な紙製パイプ「紙管」を活用するなど、特徴的な建築で国際的に注目を集めた。災害時には建築の知見を生かした支援活動も展開し、世界から称賛を受けている。14年プリツカー賞、17年紫綬褒章。東京都出身。68歳。

 福田 富昭氏(ふくだ・とみあき)元日本レスリング協会会長。65年に世界アマチュアレスリング選手権大会フリースタイルバンタム級で優勝。引退後は日本代表指導者として活躍し、「レスリング王国・日本」を築いた。23年旭日中綬章。富山県出身。83歳。

 三浦 道子氏(みうら・みちこ)広島大名誉教授。半導体デバイス工学の分野で数々のトランジスタ高精度シミュレーション理論を確立し、日本初となる世界標準化に多大な貢献を果たした。12年紫綬褒章。広島県出身。76歳。

 満屋 裕明氏(みつや・ひろあき)熊本大名誉教授。感染症学の分野で、世界初となるエイズ治療薬開発に中心的役割を果たすなどし、「死の病」を治療可能な感染症へと変貌させた。07年紫綬褒章、23年瑞宝中綬章。長崎県出身。75歳。

 山下 晋司氏(やました・しんじ)東京大名誉教授。文化人類学の分野で、インドネシアを中心にフィールドワークを行い、現地の民族文化の動態を明らかにするなど顕著な功績を挙げた。12年紫綬褒章、22年瑞宝中綬章。山口県出身。76歳。

 渡辺 浩氏(わたなべ・ひろし)東京大名誉教授、法政大名誉教授。日本政治思想史の分野で、儒学が明治期の西洋文明の取り込みに果たした役割の新解釈を切り開くなど、画期的な業績を数多く挙げた。神奈川県出身。79歳。 

野沢雅子氏
野沢雅子氏

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