日本維新の会の常任役員会。中央右は吉村洋文代表=19日午後、大阪市 日本維新の会は19日、大阪市の党本部で常任役員会を開き、自民党との連立政権樹立に向けて協議した。反対意見は出ず、吉村洋文代表(大阪府知事)らに対応を一任。20日に自民の高市早苗総裁と吉村氏が政策に関する合意文書を交わす方向だ。21日に高市氏が新首相に選出される見通し。維新は閣僚を出さず、国会運営などでの協力にとどめる「閣外協力」で調整する。
役員会後、藤田文武共同代表は「慎重や反対、批判的な意見は一つもなかった」と説明。自民との信頼関係が相互に深まっていると強調し、「20日をいい形で迎えられるように最後の詰めをしたい」と語った。同日に国会内で開く両院議員総会で自民との協議の結果を報告。党としての態度を確認する。
高市氏は新政権の基盤を固めるため、維新議員が入閣する「閣内協力」を提案。維新内では自民と政策面で合意した場合でも、履行状況を見極める必要があるとして閣外協力を求める声が支配的だ。馬場伸幸前代表は役員会後、閣外が望ましいと指摘。閣内協力を主張する意見は出なかったと明らかにした。
自民、維新は連立政権を目指し、16日と17日に党首らによる政策協議を実施。維新が要求する国会議員定数削減が最大の焦点になった。自民は受け入れる方針で、実施時期や削減幅について調整を続けている。吉村氏は、年内実現と衆院定数の約1割に当たる50人の削減を主張している。