画像提供:マイナビニュースベネッセコーポレーションが発行する『たまごクラブ』『ひよこクラブ』は10月30日、「赤ちゃんの名前ランキング2025」を発表した。同ランキングは、2025年1月1日〜9月15日に生まれた赤ちゃん166,011名(男の子83,839名、女の子82,172名)を対象に作成された。また、子どもの名づけに関する調査は2025年10月4日〜10月8日、「たまひよ」のアプリ利用者1,704名を対象に行われた。
○赤ちゃんの名前ランキング2025
2025年(1〜9月)に生まれた赤ちゃんの名前は、男の子は「碧」(主な読み「あお」)が、昨年1位に続き2年連続で1位になった。女の子は「翠」(主な読み「すい」)が、たまひよ 赤ちゃんの名前ランキング史上初めての1位となった。また、男の子の名前では昨年100位圏外だった「善(ぜん)」が52位に、「朔(さく)」が13位に、女の子の名前では「結(ゆい)」「桜(さくら)」「心都(こと)」など、日本的な情緒や風物詩を感じさせるような名前が上位に並んだ。
○男の子の名前の傾向
1位「碧」(主な読み「あお」)は2年連続で1位に。読みランキング(男女共通)2位の「あおい」という読み方ができる他、漢字名前ランキング(男女共通)で「碧」が4位に入るなど、人気の名前として定着している。漢字には青色の美しい石という意味があることから、「曇りのない澄んだ心を持った人に育ってほしい」などの願いが込められているようだ。
2位「湊」(主な読み「みなと」)が昨年5位から、2位に。「みなと」は読みランキング(男の子)でも2位で、2012年以降TOP10入りしている人気の名前。「社交的で多くの人を引きつける魅力あふれた人になるように」「広い海原へと旅立ち、幅広く活躍できるように」などの思いを込めて名づけられる人が多いようだ。
3位「陽翔」(主な読み「はると」)は、昨年4位からランクアップ。読みランキング(男の子)では、2005年の調査以来、2008年の2位を除いて常に1位となっている。「お日様のように明るく元気に、のびのびと成長してほしい」といった願いが込められていることがうかがえる。
4位「朝陽」(主な読み「あさひ」)は昨年6位から4位に。「何事にも新鮮な気持ちで向き合える人になってほしい」「太陽のように明るく元気に育ちますように」といった望みが込められているようだ。
5位「蓮」、7位「凪」、10位「律」は3年連続でTOP10以内に入っており、一文字の名前の人気ぶりがうかがえる。
○女の子の名前の傾向
1位「翠」(主な読み「すい」)は2020年には95位だったのが、2022年には16位、2023年、2024年には3位と近年人気が急上昇。漢字の響きや美しさが支持され、ついに1位となった。「翡翠」はカワセミの異称であり、美しい青緑色を連想させる。また、「自分らしく、飛躍した人生を歩んでほしい」といった思いが込められていると推察される。
2位「陽葵」(主な読み「ひまり」)は、2016年以降は1位もしくは2位にランクインしている人気の高い名前。「太陽のように元気で、ひまわりのようにまっすぐ育ってほしい」、また「葵」の持つ和のイメージから「あたたかく気品のある人に成長してほしい」といった願いがあるようだ。
3位「凛」(主な読み「りん」)は漢字ランキング(男女共通)でも6位に。2005年の調査開始以降8位以内に入っている長く人気のある名前。身も心も引き締まるイメージから「てきぱきとした明るい人に成長してほしい」という思いが込められていると思われる。
4位「芽依」(主な読み「めい」)は、昨年に続いて4位になった。「自然のままの人柄で、多くの人に愛されますように」「頼りになる存在にも恵まれ、未来に花開く人生を送れますように」との気持ちが込められているようだ。
○赤ちゃんの名前(読み)ランキング
男女共通読みでは「せな」が初の1位に。「あおい」「ひなた」は、昨年から引き続き3位内に入っており、男女共に安定した人気を誇っていることがわかる。
2位「あおい」は、男の子の名前1位「碧」、23位「蒼」、女の子の名前6位「葵」の読みとして、3位「ひなた」は、男の子の名前16位「陽向」、女の子の名前2位「陽葵」の読みとして人気だった。
男の子は「はると」が17年連続1位。女の子は「さな」が2年連続1位を獲得。女の子「さな」は、2015年にTOP20入りしてから、徐々にランクアップし、2024年に1位となったが、今年も連続で1位を獲得。2位の「えま」も2年連続で、根強い人気であることがわかった。
○改正戸籍法を意識した人は45.3%
名づけをする際に、改正戸籍法(令和7年5月施行/戸籍の氏名にフリガナ記載を義務化、読み方として認められない名前に一定の制限が課される、など)を意識した、と回答した人は45.3%。行政窓口で説明を求められた人は4.3%で、読み方の確認、一般的には読めないことの指摘、根拠や出典を求められたという回答もあった。受理されなかったという回答はなかった。
説明を求められた人からは、「分かってはいましたが、やっぱりスムーズに読める名前ではないのだなと再認識しました。でもこの漢字を選んだ事に後悔はないです」「法改正については前から知っており不安に思っていたので「やっぱりか」と思いました。受理されなかった時用に漢字の候補をもう一つ考えていました」「万が一却下された場合の不安や焦りを感じました。名前は、パーソナルな部分であるため、人によっては不快に感じる場合があるのではとも感じます」といったコメントが寄せられている。
○名づけで重視したことは?
昨年と同様に1位「読み・音の響き」、2位「漢字の持つ意味」、3位「画数」となった。「読み・音の響き」が名づけで最も重視する項目であることは変わらず、「漢字の持つ意味」を重視する傾向は、初めて50%を超えた。(Yumi's life)