WEC撤退のポルシェ・ペンスキーが2026年IMSAラインアップを発表。6号車コンビは北米で継続へ

11月中旬にデイトナで行われたIMSA公認テストに登場したポルシェ・ペンスキー・モータースポーツの改良型ポルシェ963（2026年仕様）

　ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツ（PPM）は11月26日、来季2026年のIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権におけるファクトリーGTPプログラム担当ドライバーを発表した。刷新されたラインアップの中では、アンドレ・ロッテラーとともに6号車ポルシェ963を駆り、2024年にWEC世界耐久選手権でワールドチャンピオンに輝いたケビン・エストーレとローレンス・ファントールが、新たに起用されている。

　エストーレとファントールは、ポルシェ・ペンスキーが今季限りで撤退したWECハイパーカー・プログラムから移籍し、IMSAの6号車で引き続きコンビを組むこととなった。

　ポルシェ・ペンスキーのGTPラインアップにエストーレが加わったのは、ミック・シューマッハーがレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングからNTTインディカー・シリーズに参戦することによって空席が生まれる、アルピーヌ・エンデュランス・チームに加わるのではないか、という憶測が高まった後のことだった。

　37歳のこのフランス人ドライバーにとって、ウェザーテック選手権へのフル参戦はこれが初めてとなる。エストーレは2014年にパーク・プレイス・モータースポーツからフル参戦のチャンスを掴みかけたが、当時ARTグランプリから出場したブランパン耐久シリーズ（現GTワールドチャレンジ・ヨーロッパ・エンデュランス・カップ）とスケジュールが重なったため、北米シリーズの3つのレースを欠場した。

　一方のファントールは、2021年にパフ・モータースポーツでGTDチャンピオンシップを制覇して以来、初めてアメリカでのフルシーズン・プログラム参戦する。

　このペアは、開幕戦のデイトナ24時間、第2戦セブリング12時間、そして最終戦プチ・ル・マンなどの長時間レースでマット・キャンベルとチームを組む予定だ。キャンベルは今季2025年、サードドライバーとしてWECでも彼らと6号車ポルシェをシェアしていた。

　来シーズンに向け、新参のジェネシス・マグマ・レーシングと契約したマシュー・ジャミネとともにIMSA GTPドライバーズタイトルを獲得したキャンベルだが、ポルシェ・ペンスキーが唯一残されたファクトリーLMDhプログラムのドライバーラインアップを大幅に入れ替えたことで、2026年はサードドライバーの役割を担うこととなる。

　この結果、ジュリアン・アンドラウアーが姉妹車7号車のフルシーズンシートを獲得し、2024年GTPチャンピオンのフェリペ・ナッセとコンビを組むこととなった。ミシュラン・エンデュランス・カップドライバーには、ラウリン・ハインリッヒが指名されている。24歳のハインリッヒは、今月行われたWEC最終戦バーレーン8時間レースでポルシェ963デビューを果たした後、このラインアップに加わった。

　一方、今シーズンはナッセとコンビを組み、7号車ポルシェで開幕3連勝（デイトナ、セブリング、ロングビーチで優勝）を達成したニック・タンディは、ポルシェでGTのみのポジションに転向する見込みだ。。

　ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツが、デイトナ24時間に4人目のドライバーを配置するかどうかはまだ明らかにされていないが、もし確認されれば、先日デイトナ・インターナショナル・スピードウェイで行われたIMSA公認テストに参加した、チーム・ペンスキーNTTインディカー・シリーズのスター、ジョセフ・ニューガーデンとスコット・マクラフランが起用される可能性が高いと考えられている。

[オートスポーツweb 2025年11月27日]

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