自民党の麻生太郎副総裁=19日、東京都港区 総務省が公表した2024年の政治資金収支報告書によると、自民党で唯一存続する派閥の麻生派(志公会)の収入は6201万円で、前年の5分の1に激減した。派閥裏金事件を受け、最大の収入源だった政治資金パーティーが党の内規で禁止されたことが影響した。
24年の収入は3200万円が同派所属議員57人からの寄付。残りの3000万円は、同派会長の麻生太郎副総裁が代表の政治団体「為公会」からの寄付だった。
麻生派は党内随一の集金力で知られ、23年の収入は当時存在した6派閥で最多の3億607万円だった。このうちパーティー収入が2億5158万円を占めていた。
自民は24年3月に党ガバナンス・コード(統治指針)を改め、政策集団(派閥)による政治資金パーティー開催を禁止した。
一方、解散した5派閥の収支報告書も出そろった。旧安倍派(清和政策研究会)、旧岸田派(宏池政策研究会)、旧二階派(志帥会)は経費などを除く残金を党本部に寄付。寄付額は旧安倍派が2億3863万円、旧岸田派が8408万円、旧二階派が2億1454万円だった。
旧茂木派(平成研究会)は6400万円を所属議員らの政治団体に分配し、601万円を党本部に寄付。旧森山派(近未来政治研究会)は5162万円を所属議員らの政治団体に分配した。