歌舞伎俳優中村鶴松が2月に舞鶴襲名「身に余るすてきな名前」勘三郎さんに師事 一般家庭生まれ

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2025年12月02日 04:01  日刊スポーツ

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日刊スポーツ

26年2月に初代中村舞鶴を襲名する中村鶴松

歌舞伎俳優中村鶴松(30)が、26年2月歌舞伎座「猿若祭二月大歌舞伎」で、初代中村舞鶴(まいづる)を襲名し幹部昇進することが1日、分かった。


鶴松は12年に亡くなった18代目中村勘三郎さんに見いだされ部屋子となり、薫陶を受けた。立役と女形両方ともに取り組み、歌舞伎座の納涼歌舞伎、平成中村座やコクーン歌舞伎などで力を付けてきた。勘九郎、七之助2人の息子がいた勘三郎さんに「3人目のせがれ」と言われるほどかわいがられた。


25年は1月の新春浅草歌舞伎で幕を開け、「絵本太功記」光秀妻操と武智十次郎という女形と立役の大役をつとめた。9月には2回目の自主公演「鶴明会」を開催。次代を担う花形の1人として注目を集めている。


初代として名乗る「舞鶴(まいづる)」の名は、17代目中村勘三郎さんの俳名「舞鶴(ぶかく)」にちなんでいる。


▼中村鶴松コメント


このたび、20年間名乗ってまいりました中村鶴松という名をあらため、初代中村舞鶴として披露させていただく運びと相成りました。


鶴松という名は、師匠である勘三郎の父に名付けていただき、皆さまにも「鶴松」「つる」「鶴ちゃん」と温かくお呼びいただき、大変愛着のある大切な名前でございます。その名をあらためますことは、自分の中では誠に大きな変化であると感じております。


このたびちょうだいいたしました中村舞鶴という新たな名前は勘九郎、七之助の兄たちが心を込めて考えてくださいました、私には身に余る、すてきなお名前でございます。1人でも多くのお客さまに新しい名前を覚えていただき、これまでと変わらぬご声援をたまわれましたら、この上ない喜びに存じます。この名を新たな1歩といたしまして、これからも一層芸道精進してまいる所存でございます。


◆中村鶴松(なかむら・つるまつ)1995年(平7)3月15日生まれ。3歳から児童劇団に入り、00年5月歌舞伎座「源氏物語」の竹麿で清水大希の名で初舞台。以後、子役として数多くの舞台に出演。03年8月歌舞伎座「野田版 鼠小僧」の孫さん太の演技で注目され、05年に18代目中村勘三郎さんの部屋子となり、同5月歌舞伎座「菅原伝授手習鑑」車引の杉王丸で2代目中村鶴松を名乗る。18年2月名題昇進。屋号は中村屋。23年5月平成中村座「天守物語」亀姫や、2424年2月歌舞伎座「新版歌祭文 野崎村」久作娘お光など女形の大役にも抜てきされたほか、同11月明治座「菅原伝授手習鑑 車引」舎人桜丸、25年2月歌舞伎座「人情噺文七元結」手代文七など、立役でも存在感を示している。13年に早大文学部文学科演劇映像コースに進学し、舞台活動を続けながら大学で演劇を学び、17年に卒業した。

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