
【当日のパフォーマンスを楽しみにして見に来てくれたファンの方々に最後お礼を言う時間がなかった事だけが心残りでした。本当にありがとうございました!】
12月1日、自身のインスタグラムで中国・上海からの帰国を報告し、ステージを振り返って“ファン”を気遣ってみせた歌手・大槻マキ。歌唱中に強制中断されるという、およそ国内ではあり得ないハプニングに見舞われてしまった。
“事件”が起きたのは11月28日に中国・上海で開催された『バンダイナムコフェスティバル2025』。中国でも人気のアニメ『ワンピース』のエンディング曲『memories』を披露していた最中、突如として音楽がストップし、ステージ上の照明が暗転。
会場に灯りが戻ると、スタッフ2名が呆然とする大槻の元に駆け寄って何やら説明をする。「えっ」と驚いた表情を浮かべる彼女、そして日本語と中国語が入り混じる騒然となった場内には、中国語で「中止」を促すアナウンスが。“主役”が舞台袖に退場すると同時に、イベントは強制的に終了させられたのだ。
翌29日、30日にも予定していた『バンダイナムコフェスティバル2025』だが、全ての公演を中止。出演予定だった『ももいろクローバーZ』らアーティストは、それぞれ中止に至った理由を「やむを得ない諸事情」と公式HP上で説明した。
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中国当局は「主催者に聞け」逃げ対応
同イベントの他にも、11月29日のコンサートを中止とした浜崎あゆみなど、中国内での興行にも支障をきたしている日中関係。高市早苗首相の「台湾有事」発言による影響は明らかだが、中国外務省はこの事態に対して「主催者に聞いてください」と他人事のような“逃げ”対応に終始している。
中国エンタメ事情に詳しい芸能ライターによると、大槻が立った『バンダイナムコフェスティバル』は中国でも大人気のイベントのようだ。
「2023年から中国で開催され、昨年には3日間で5万人を動員したバンダイナムコエンターテイメントによる体験型イベントです。『ワンピース』のほかにも、『NAUTO』や『ガンダム』シリーズといった同社に人気コンテンツを一堂に体験できるとあって、中国内のアニメ・キャラクターファンが集結します。
そして一番盛り上がるのが、アニメ作品で主題歌などを歌うアーティストらによるステージ。特に漫画、アニメはNo.1人気とも言える『ワンピース』ですからね。大槻さんのステージ中断の一件は中国版のSNSで瞬く間に広がり、一部始終を収めた動画を視聴したユーザーからも怒りの声が上がっています」
同イベントは、中国市場におけるコンテンツビジネス拡大が目的なのだろう。ステージを含めた参加費は「無料」で、そもそもの清算は度外視とも言える。中止による損失について、主催者であるバンダイナムコエンターテイメントは「誠に恐れ入りますが回答を控えさせていただきたいと存じます」と回答。
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中国ネットでは大槻を気遣う声も
つまり今回の強制中止で“割りを食った”のは日本ではなく、彼女のステージを含むバンナムフェスを楽しみにしていた「5万人」、いや、それ以上の参加が予想された中国国民であり、その怒りの矛先が当局に向けられ始めているという事実だ。
「中国では浜崎さんらJ-POPはもちろん、LiSAさんやYOASOBIといったアニメと縁が深いアーティストが大人気です。今後も日本文化の“締め出し”を続けるようなら、当局への不信、不満は募る一方だと思います。
また中国内のネットでは、大槻さんらアーティストが無事に帰国できたことに“拘束されないでよかった”との気遣う声も見受けられます。依然として高市批判を煽動する中国メディアですが、片や“政治と文化交流は別”と冷静に見極める国民もいるということです」(前出・芸能ライター)
すべての中国人が“日本憎し”ではない。
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