日本とインドの経済安全保障協力の推進を話し合う会議であいさつする小野啓一駐インド大使(右から2人目)=10日、ニューデリー 【ニューデリー時事】インドの首都ニューデリーで10日、日本との経済安全保障協力の推進を話し合う会議が開かれた。日印の政府関係者や研究者ら約50人が参加。半導体やレアアース(希土類)といった戦略物資の調達に関し、両国にまたがるサプライチェーン(供給網)を構築する重要性を確認した。
インドのシンクタンク「オブザーバー研究財団」が主催。両国はいずれも中国によるレアアース輸出規制の影響を受けているほか、トランプ米政権の保護主義的な高関税政策もあり、供給網の多様化が共通課題となっている。
出席した小野啓一駐インド大使は「日印は運命共同体と認識し、共に前進することが不可欠」と強調。8月の首脳会談で合意した半導体分野の連携などを具体化するためには、政府間だけでなく民間同士の関係を深めることも必須だと訴えた。