「おこめ券」窮地の鈴木農相、同学年の前大臣・小泉進次郎との評価を分けた〈国民を向いた政治〉

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2025年12月11日 09:10  週刊女性PRIME

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鈴木憲和農相、前任の小泉進次郎防衛相

「自治体によってはクーポンかもしれないし、電子マネーポイントかもしれない。また、農水大臣が大好きな“おこめ券”かもしれない。いろんなやり方があるかもしれない」

 12月9日の衆院予算委員会で、物価高対策の質疑の中で「農水大臣が大好きなおこめ券」と発言した高市早苗首相(67)。「農水大臣」とは、渦中の農林水産省・鈴木憲和農相(43)を名指ししたものだが、“部下”の仕事ぶりに心中はいかにーー。

 スーパーで販売される平均価格は5キロ4335円と、政府備蓄米放出で一時は3500円台まで下がったコメ価格だが、新米が市場に出回り始めた9月ごろから“リバウンド”の様相を見せている。

 安価なアメリカ産「カルローズ」が店頭から消え始めている一方、高価格のブランド米は大量に積み上げられ、国産米の在庫が余っているにも関わらず卸売会社は価格を下げる気配はない。片や、消費者の“コメ離れ”も歯止めがきかず、令和のコメ騒動は悪循環の様相を極めている。

 コメ価格高騰の打開策として、鈴木農相の肝入りとして詰められている「おこめ券」配布。2025年10月の就任時より、政府として「コミット(関与)しない」と市場価格への介入を否定した大臣だが、農水省による代替案が「大好きなおこめ券」というわけだ。

おこめ券でJAに12%の経費、手数料

「つまりコメ価格が暴落する前に、使用期限つきのおこめ券を配って消費者には高値のままで買い取ってもらおう、と。コメ業者を税金を使って救済しよう、と各方面から勘ぐられてしまった。

 そして、おこめ券を発行するJAに12%の経費、手数料が転がり込む仕組みも明るみになり、鈴木農相が弁明するほどに“おこめ券の裏側”が浮き立つ事態になっています」(全国紙・社会部記者)

 “米どころ”山形県を地盤とする鈴木農相は、東京大学法学部卒業後に進んだ農水省で政策立案に携わった元エリート官僚だ。いわゆる“族議員”であることも、JAやコメ卸売の業界団体である「全国米穀販売事業共済協同組合」との利権疑惑に拍車をかけているようだ。

 その鈴木農相は9日の会見で、おこめ券にまつわる疑念を向けられると、「私がJAグループに何か利益誘導するということは全くない」と明確に否定。発案についても独断ではなく、「事務方の皆さんと議論した結果」と反論して“潔白”を主張している。

「とはいえ消費者が求めているのは、税金を投入するおこめ券を配布するよりも、スーパーのコメ価格を安定して下げられる政策です。それを承知の上で、農相は“大好きなおこめ券”にこだわっているのか……」(前出・記者)

 そんな鈴木農相に対するネガティブなニュースが連日伝えられているが、前任である小泉進次郎防衛相(44)の評価は上がっている。

国民を向いていたのは小泉大臣

 2025年5月、政府備蓄米の放出をもって「5キロ2000円」の実現を目指し、卸売業者を通すことなく小売業者に直接届ける随意契約の仕組みなども講じた、石破茂(68)前政権において「コメ担当大臣」として奔走した前農相。

《最初からずっと米価格を下げようという雰囲気すらない人。進次郎の政策が良かったわ》
《鈴木氏の説得力0%。 米価格も高値止まり。 国民への想い0%? カリスマ的存在、小泉氏行動力、結果としてもスピーディー》
《鈴木農水大臣はJAの犬なのですね 結局、団体からの支持や献金などが目的なんだね… 国民を向いていたのは小泉大臣だったのに ホント残念》

 ネット上でも鈴木農相のおこめ券に呆れ、国民目線でのコメの店頭価格を下げようとした「進次郎のほうがよかった」などの声も出始めている。

 与党に近しい政治ジャーナリストは「鈴木農相が支持されない理由」について、

「おこめ券の配布然り、“消費者、国民のためよりも先にコメ業界を救済したい”との、いかにも役人的な思惑が透けてしまうのでしょう。一方の進次郎はというと、備蓄米放出には賛否があったものの、懸命に“国民のための政治”をしているように映ったのだと思います。

 実は進次郎が備蓄米放出に動き始めた当時、鈴木大臣は“いち専門家”として本人に進言をしていたと聞きます。その上で、進次郎は大臣の考え方とは異なった、自分の政策を推し進めた経緯があります」

守られるべき「農家の生活」

 自身が農相に就任すると、のっけから備蓄米の放出を否定して、前任が立ち上げた「米対策集中対応チーム」解散も示唆。進次郎とは真っ向対立するかのような政策を主導している鈴木農相。

「進次郎とは同学年で、党内でも近い関係とも聞きます。鈴木大臣は彼を“目の敵”にしているわけでもなく、またJAやコメ業者に恩を売るつもりもなく、まずは国民に安定してコメを供給するために、生産者である“農家の生活”を守ろうとしているのだと思います。

 もちろん進次郎の備蓄米放出もパフォーマンスではなく、彼なりに国民の生活を優先した上で必要とした政策です。政策面では相容れない両者ですが、どちらも農相の仕事として間違ってはいないでしょう」(政治ジャーナリスト)

 生粋の農水族で“米マニア”を自称する鈴木農相。大好きなのは「おこめ券」か、それとも「おこめ」なのか。

このニュースに関するつぶやき

  • 鈴木農相 東大法学部出身なのに法務省には入れず専門外の農水省しか入れなかったんだろ あれにランドセル背負わせてみろ まんま新喜劇のアホの子だぞ
    • イイネ!1
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