横浜市鶴見区にあるNISMOショールーム/NMC事業所 12月16日、日産自動車と日産モータースポーツ&カスタマイズ(NMC)は、モータースポーツファンのみならず高い知名度をもつNISMOブランドを通じて、日産ブランド全体の価値向上を目指す新たな取り組みを発表した。
NISMOは1984年、モータースポーツ用の車両やパーツの製作、販売、そしてモータースポーツ活動自体を展開する日産自動車の子会社『ニッサン・モータースポーツ・インターナショナル』として誕生。レース、ラリーとさまざまなフィールドで活躍してきたほか、市販車用のパーツも製作。その実績と知名度により世界中でその名を知られる存在となっていた。
1986年に誕生したオーテックブランドとともに成長を続け、2013年からは、正式に日産自動車のサブブランドとして世界中で展開するハイパフォーマンスブランドに。2022年にはオーテックと会社が統合され現在のNMCとなり、近年も数々のNISMOロードカーが製造されているが、12月16日、日産自動車とNMCは、NISMOブランドを通じて、ブランド全体の価値向上を目指す新たな取り組みを発表した。
日産自動車は、現在進めている経営再建計画『Re:Nissan』の商品戦略において『ハートビートモデル』を“情熱とDNAを体現するモデル”と定義しており、NMCはこの戦略に基き、伝統を継承する“エモーションとエキサイトメントを創出”することにより、NISMOブランドの価値向上に取り組み、日産ブランド強化に貢献することを目指していく。
まずモータースポーツ事業では、『ロード・トゥ・トラック、トラック・トゥ・ロード』というコンセプトを掲げ、スーパーGTやフォーミュラEといったトップカテゴリーのレースで培った技術、精神を市販モデルへフィードバックしていくとした。また、市販車をベースとするスーパー耐久シリーズや、新たなレースカテゴリにおいても挑戦を続け、次世代スポーツモデルへ展開していくとした。
またカスタマイズでは、より多くのユーザーに“エモーション&エキサイトメント”を届けるために、NISMOロードカーを拡充していく。現在、グローバルで5車種あるラインアップを、車種数を倍増させ、仕向地も拡大していく。また現在年間10万台規模の出荷台数を、2028年には約1.5倍にすることを目指すという。海外販売比率も現在の約40%から約60%まで増加させる。さらに、新たな付加価値の創造のためにカスタマイズ事業の拡大において、外部パートナーとの積極的なコラボレーションを検討するとした。
興味深い取り組みとして、NISMOロードカー拡充の新たな取り組みのひとつとして、プロトタイプモデルを製作し、その車両を次年度以降のレース活動に実践投入して熟成し、市販化を目指すという。モータースポーツ事業とカスタマイズ事業をより密接に推進することにより、双方がもたらす技術的な進化に加え、人財交流なども行うことによりレースカー、ロードカーの開発シーンにおけるハード、ソフト両面でのレベルアップを狙うものだが、どのフィールドが選ばれるのか楽しみなところだろう。
さらに、近年世界的にニーズが高まっており、現在グローバルで約5,000億円、2032年には1.2兆円規模に成長すると予想されているヘリテージ/レストア事業では、ユーザーの期待に応えるべく、現在展開している第二世代スカイラインGT-R(R32、R33、R34)を中心としたレストア、レストモッド事業、パーツ販売事業の対象車種、対象地域を拡大していく。
NMCの真田裕社長兼CEOは「NISMOは、日産車のワクワク感と革新性を一層高めています。今後は、日産の他の商品ラインアップにもそのスタイルとワクワク感を注入していきます」とコメントしている。
[オートスポーツweb 2025年12月16日]