ラウール・香取慎吾・長瀬智也…なぜアイドルグループは「末っ子が最も高身長」になるのか?K-POPにも共通する「ビッグベイビー」現象とは

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2025年12月17日 09:20  女子SPA!

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元SMAPの香取慎吾さん
画像:株式会社WOWOW プレスリリースより
2010年代以降、日本では「アイドル戦国時代」とも言われるようになり、現在では多くのアイドルグループが存在しています。その中でもK-POP系や旧ジャニーズ系などのグループを見ると、いくつかの共通点が浮かび上がります。

◆人気グループには共通点があった!末っ子が高身長の理由

それは「一番年下(末っ子)が最も身長が高い」という現象です。ここにはさまざまな背景があるようです。

例えば、旧ジャニーズで言うと、SMAPとTOKIO、SUPER EIGHT、Snow Manでは香取慎吾さん、長瀬智也さん、大倉忠義さん、ラウールさんがそれぞれグループの中で最年少かつ最も高身長です。女性アイドルグループで言うと、TWICEではツウィさん、NiziUではニナさんなどが該当します。

こうしたグループには、同じく特徴的な共通点があります。それは、リーダーもしくは最年長メンバーが最も身長が低いという、相反する特徴が生まれる傾向がある点です。

また、メンバーの脱退などがあったり厳密には異なったりするけれども「リーダーが低身長、末っ子が高身長」に近い現象としては少女時代やKARA、LE SSERAFIM、嵐、ももいろクローバーZなども同様です。

◆「マンネ」とは?高身長末っ子がグループの顔に成長するワケ

アイドルグループを語る上でメンバーの仲の良さや年齢差などはファンを楽しませる一つの要素であり、K-POPに馴染みのある人は「マンネ(末っ子)」という愛称で呼ぶこともあります。

なぜ末っ子ほど高身長になるグループが人気になるのかと考察してみると、グループ結成時にはまだ中学生や高校生などで当時は小さかったものの、その後にデビューして成長期を迎えて結果的に身長が高くなるということは考えられます。メンバーを選ぶ事務所側も10代のメンバーをグループに入れるときには、今後の成長を見越して選考するのでしょう。

そのため、ファンにとってはまだ幼い10代だった末っ子メンバーが成長し、大人のアイドルへと変化していく過程を見届ける楽しみがあります。末っ子メンバーが推しでなくても、自分の推しが大きくなった末っ子メンバーを見上げながら優しく接する姿にもきゅんとするはず。

◆身長差がアイドルグループの魅力を倍増させる理由

「一番若いのに一番大きい」という、いわば「ビッグベイビー」状態の高身長末っ子メンバーの存在。その上で、リーダーや年長メンバーに対して上から見下ろしながら少し生意気なことを言ったり、身長差をネタにしたりする構図は、テレビ的にもバラエティ番組などで受けがいいのでしょう。

特にSMAPでは、中居正広さんと香取慎吾さんとの掛け合いがよく見られました。この「愛されるビッグベイビー」の存在が、アイドルグループの人気には欠かせない要素になっているのではないでしょうか。

さらに、身長はグループ全員でステージに立った際やジャケット写真での配置にも大きく影響します。一般的には、中心から両端へ向かって扇型に広がる形が美しいとされており、低身長メンバーが中心に、そして高身長メンバーが両端に配置されることが多いようです。

その結果、グループの顔とされるリーダーが中央に位置し、年下のメンバーが両端でグループ全体を支えるようなポジションに見えるため、視覚的なバランスも良くなると言えます。

年齢はバラバラですが、アイドルグループにおいて身長順に綺麗に見えるバランスというものは確固たるものがあるように思えます。例えば、AKB48における「神7」の配置では、前田敦子さんや大島優子さん、高橋みなみさんといった低身長でリーダーまたはセンターを務めるメンバーが中央に位置し、篠田麻里子さんや小嶋陽菜さんといった高身長メンバーが両端を固めることがよく見られました。

◆高身長末っ子現象の背景と今後

最近のアイドルグループはK-POPを中心に、男女ともに高身長の人たちが随分と増えてきました。特に韓国では男女共に高身長が好まれる傾向が強く、ダンスパフォーマンスや視覚的な美しさの観点からも、高身長が重要視される場面が増えているように感じられます。その結果、男性アイドルでは180cm以上、女性アイドルでは170cm以上のメンバーも増えつつあり、グループ内で身長差が生じるのは自然な流れと言えるのではないでしょうか。

また年齢差については、日本はもちろん、特に年齢による上下関係を重んじる意識が強い韓国では、「お姉ちゃん」「お兄ちゃん」と「マンネ(末っ子)」という、きょうだいのような関係性がグループ内でも自然と作られています。そうした背景もあり、高身長の末っ子がグループ内で強い存在感を放ち、それがグループ全体の人気に影響していると感じる場面も少なくありません。

現在K-POPアイドルでは頻繁に見られるこうした現象は、実は複数の旧ジャニーズグループでも昔から起きていました。それがファンの心を掴む要因の一つになっていた点は、なかなか興味深いところです。

これからも、たくさんのアイドルグループが誕生していくことでしょう。歌やダンスのスキル、メンバーの仲の良さ、ビジュアルなどと同じように、「高身長の末っ子」や「低身長のリーダー・年長メンバー」という構図も、ファンを増やす要因の一つになっていくのではないでしょうか。

<文/エタノール純子>

【エタノール純子】
編集プロダクション勤務を経てフリーライターに。エンタメ、女性にまつわる問題、育児などをテーマに、 各Webサイトで執筆中

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