震災を機に石川から富山に移住 富山湾をぐるっと巡り過ごした松田さんによるクラフトジン「CHA-CHA-CHA」が誕生

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2025年12月17日 11:40  OVO [オーヴォ]

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震災を機に石川から富山に移住 富山湾をぐるっと巡り過ごした松田さんによるクラフトジン「CHA-CHA-CHA」が誕生

 能登のクラフトジン「のとジン」をはじめ、能登の蒸留酒・炭酸飲料の制作・製造・販売、洋酒輸入卸売・小売販売業を手掛ける「NTG」(富山県黒部市)が、石川県珠洲市や白山市、富山県朝日町の素材を活用した新しいクラフトジン「CHA-CHA-CHA」を2026年1月に発売する。

 「NTG」は、2024年1月の能登半島地震を珠洲市で経験。その後も継続して珠洲市を拠点にしていたが、代表の松田行正さんは、同年9月に発生した豪雨災害後、断水を懸念する生活の中、かねてからの夢だった珠洲市での蒸留所建設を考え直すことになった。奥能登(珠洲市を含む能登半島の最北部)での蒸留所開設を考えた際に、「水を大量に使用する蒸留施設を新しく建設していこうとすることは地域にとってプラスではない」と判断。新しく蒸留所予定地を求めて、富山湾対岸の富山県新川地区に移住することを決断したという。

 そして、富山県黒部市で再スタートをしたNTGから2026年1月に、新しいクラフトジン「CHA-CHA-CHA」が販売される。

 移住に向けては、奥能登から富山県新川地区への片道200kmほどの道のりを何度も往復したという。まずは富山県朝日町で、住居半壊以上の被災者として1年間、町営住宅で生活しながら事業を継続した。たくさんの人に支えられた感謝の気持ちを“クラフト・ジン”という形で表現したのが「CHA-CHA-CHA」だという。

 「CHA-CHA-CHA」のコンセプトは、「心温まるようなホットでもおいしいジン」「やさしくふくよかな味わい」「誰もが楽しめるような気軽さのあるジン」。これらを意識しながらボタニカルの選定と試作を行った。最終的に使用したボタニカルは下記9種類。

ジュニパーベリー

・カルダモンシード

・コリアンダーシード

・ホーリーバジルティー(千葉県松戸市)

・カリン茶(富山県朝日町)

・バタバタ茶(富山県朝日町)

・ゆずの皮(石川県珠洲市)

・ショウガの実(石川県白山市)

・ショウガの葉(石川県白山市)

 「CHA-CHA-CHA」は、ホーリーバジルの青く甘みのあるハーバルな香りとゆずのかんきつの香りが楽しめ、飲み進めていくとやさしい味わいが感じられながら、最後にふくよかなバタバタ茶の香りが余韻を残す。ソーダ割りにするとそれぞれのボタニカルの存在をより感じられ、お湯割りにするとショウガの温かみがさらに顔を出し、お茶の味わいが増すという。

 ネーミングの由来は、3種類の「お茶」をボタニカルとして使用したこと、楽しくなるような音楽とダンスのチャチャチャ、温かみのある富山弁の「〜ちゃ」からヒントを得たという。

 ラベルデザインは、富山県入善町出身の若手三人で立ち上げたベンチャー企業で、朝日町の「春の四重奏」のグッズなどを製作している、「Teens Venture」に依頼。透明なプラスチックラベルを採用し、ステンドグラスのように光がボトルを透過する仕掛けにしている。

 12月期間中は、クラウドファンディングプラットフォームCAMPFIREで予約販売を受け付け、2026年1月に、予約者向けにリターンとして発送を終えた後、一般販売を開始するという。

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