
元経産省官僚で慶大大学院教授の岸博幸氏(62)が21日放送のテレビ朝日系「ビートたけしのTVタックル」(日曜正午)に出演。鈴木憲和農相が物価高対策として進めている「おこめ券」配布を「愚策」と一刀両断した。
番組では、鈴木農相がこだわる「おこめ券」について、1枚の価格500円のうちコメ購入にあてられるのが440円で、60円が印刷代や流通経費などの手数料となるとして、多くの自治体が反発したことを伝えた。また、おこめ券を発行する2団体への「利益誘導ではないか」との批判に対し、鈴木農相が否定したことなども報道。全米販、JA全農の発行2団体が、代金をそれぞれ477円(うち手数料37円)、480円(うち手数料40円)としたことも伝えた。
岸氏は、進行の阿川佐和子から「給付金の場合は手数料とか経費は話題にならなかった」とこれまでの給付金とおこめ券の対比について聞かれ「給付金の場合は自治体経由で配りますので、経費とかは最低限しかかからないというのがありまして」と指摘。「おこめ券はそれ以前の問題で、JAとか別のところがかかわって、今までの仕組みだと10%を超える経費率になっちゃう。(経費率は)高いです」と説明した。
その上で「だから残念ながら、このおこめ券というのは愚策としか言えないんですよね」とバッサリ。「気持ちは分かるんですよ。消費者、物価上昇で特に低所得層は大変だから、彼らが安くお米を手に入れられるようにしましょう、という気持ちは分かるんだけど、ちょっと考えれば問題点はいっぱいある」と語った。
また、おこめ券の手数料などが問題化していることについて、「少なくとも利益誘導とみられてもしょうがないですよね。だからやっぱりそれは愚策ですよ」と繰り返した。
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