
社会学者の古市憲寿氏(40)が21日放送のテレビ朝日系「ビートたけしのTVタックル」(日曜正午)に出演。鈴木憲和農相が物価高対策として進めている「おこめ券」配布に対し、自治体から反発が相次いでいることについて、私見を示した。
番組では、鈴木農相がこだわる「おこめ券」について、1枚の価格500円のうちコメ購入にあてられるのが440円で、60円が印刷代や流通経費などの手数料となるとして、多くの自治体が反発したことを伝えた。また、おこめ券を発行する2団体への「利益誘導ではないか」との批判に対し、鈴木農相が否定したことなども報道。全米販、JA全農の発行2団体が、代金をそれぞれ477円(うち手数料37円)、480円(うち手数料40円)としたことも伝えた。
古市氏は、おこめ券についての感想を問われ「いやあ、本当、2025年におこめ券を配るって…信じられないですよね」と率直に漏らし、東国原英夫氏、菊川怜も思わず苦笑した。古市氏は続けて「そもそも国の施策として、これまで減反、助成金、税金を使ってお米の値段を上げてきたわけですよね。さらにまた税金を使って、お米を配るって、どこまでお米を保護するんだ、という話じゃないですか。これ一見すると、お米農家のためになっているように思われるかもしれないですけど、こうやって保護しすぎると産業って滅んでいくんですよ」と指摘した。
古市氏は実例にも言及。「僕、チョコが好きなんですけど、チョコも昔、頑張ったんですよ。昔、チョコレートの関税を下げる、という時に、このままじゃ日本のチョコレート会社が全部つぶれる、って大騒ぎした時代があったんですよ。でもそこでどうしたかというと、チョコレート会社が頑張って商品開発して、たくさんいろいろチョコレートを作って、今これだけ日本にチョコレートがあるわけじゃないですか。でもお米は、そういうことやってこなくて、ずっと守られてたから、どんどん産業として弱っていく」と語ると「本当はもっと関税を下げて、普通の商品にしていった方が、本当は日本のお米にとってもいいと思う」と結論付けた。
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