2025年F1バーレーンテスト ジョージ・ラッセルとアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス) 2025年F1シーズンを通して、毎戦全ドライバーの仕事ぶりを詳細にチェックし、トップ5ドライバーを選出してきたベテランジャーナリスト、ルイス・バスコンセロス氏が、シーズン全体を振り返り、独自の視点で2025年のトップ10ドライバーを挙げた。10人のドライバーについての彼のレビューを添えて、カウントダウン方式で10位から1位までを紹介していく。
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■5位:ジョージ・ラッセル(メルセデス)
ラッセルは、メルセデスで2勝を挙げ、マクラーレンとマックス・フェルスタッペンによる支配を打ち破った唯一のドライバーだった。しかし、ラッセルに対して辛口になるつもりはないものの、彼に5位より上の順位を与えることはできないと、私は思っている。
ラッセルは、特にシーズン序盤、メルセデスのマシン開発の指針となり、明確な基準点となる役割を担っていた。ルーキーのチームメイトには、エンジニアリング陣を主導できるほどの経験がなかったからだ。
メルセデスが勝てるマシンを用意した時、ラッセルはきちんと勝利をものにした。その点は評価されるべきである。しかし、アンドレア・キミ・アントネッリの方が優れたパフォーマンスを見せた場面では、ラッセルは最善の方法で反応することができなかった。「今日はアントネッリの方が速かった」という事実を受け入れるのではなく、実際には存在しないW16の問題に目を向け始めたのだ。
非常に政治的な側面が強いラッセルだが、チーム全体を完全に自分の側へ引き寄せることができておらず、トト・ウォルフ代表がアントネッリをひいきしていると感じているようだ。そのことが、時として彼のマシン内外での判断を曇らせている。速さがあり、ホイール・トゥ・ホイールの戦いに強く、フェルスタッペン、オスカー・ピアストリ、シャルル・ルクレールといった強力なライバルたちにも臆することなく挑む姿勢を持ち、メルセデスがコンストラクターズ選手権2位を獲得するうえで最も貢献したドライバーだった。しかし、ラッセルが、優れたドライバーと偉大なドライバーを分ける“何か特別なもの”を備えているようには見えなかった。
[オートスポーツweb 2025年12月28日]