
2026年のNHK大河ドラマ第65作『豊臣兄弟!』。戦国時代が舞台の同作では天下統一を成し遂げた戦国武将・豊臣秀吉の“弟”、豊臣秀長が主人公だ。
過去2回、兄の秀吉は大河の主役を張ってきたが、秀長にスポットライトが当たるのは今作が初。しかし、戦国愛好家の間では「秀長が長生きしていれば、豊臣家の天下は安泰だった」という評価もあり、歴史上でも重要な人物だとか。
「秀吉を演じてほしい俳優」は?
同作で秀長を演じるのは、大河ドラマ初主演の仲野太賀。若手俳優の中でも実力派と呼ばれる彼なら、魅力的な秀長を演じてくれるはず。
一方、兄の秀吉を演じるのは、池松壮亮。主演ではなくとも、日本人の立身出世の象徴であり、ファンも多い秀吉を演じるプレッシャーは大きいだろう。
そこで、今回『週刊女性』では『豊臣兄弟!』の大ヒットを祈念し、全国の男女500人に「秀吉を演じてほしい俳優アンケート」を実施。戦国屈指の人気武将、豊臣秀吉にマッチする俳優は誰なのか? 読者のみなさんも妄想しながら楽しんでほしい。
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「秀吉といえば、ひょうきんで世渡り上手。でも実は腹黒い人たらし……彼なら、うまく懐に入り込む役ができそう」(大阪府・64歳・女性)や「コミカルな場面で笑わせつつ、権力を握る者の孤独や焦燥感をふとした表情で見せてくれると思う」(東京都・60歳・男性)など、秀吉の“腹の底”を演じきってくれるはず、との意見が多かったのが名優・大泉洋だ。
また「大泉さんの軽妙な口調と人間味が、庶民派出世物語の秀吉像にピッタリ。一方で『鎌倉殿の13人』での演技でもわかるとおり、深みのある悲哀も演じられるので晩年の秀吉もリアルに感じられそう」(佐賀県・48歳・男性)という声もあり『鎌倉殿の13人』('22年)で権力に執着する源頼朝を見事に演じきった実績が、得票につながった。
また『不適切にもほどがある!』(TBS系)、『しあわせな結婚』(テレビ朝日系)などの話題作で主役を務めた阿部サダヲを秀吉に推す声も多数。
「阿部さんはコミカルさと狂気の両面を自在に演じ分けられる俳優。農民から天下人へと駆け上がる秀吉の“人たらし”ぶりや、晩年の狂気まで一貫して説得力を持たせられる実力がある。明るく笑える場面も、残酷な権力者の顔も表現できそう」(香川県・56歳・男性)など、熱望するメッセージが寄せられた。
芸能リポーターでドラマウォッチャーの山崎寛代さんは、彼らの名前が挙がった理由について、次のように分析する。
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「大泉さんや阿部さんなど、コメディーセンスと実力がある俳優さんに秀吉を演じてほしい、という視聴者の気持ちが反映されていますね。
昔は、故・緒形拳さんや故・勝新太郎さんなど重厚感のある俳優さんが秀吉にキャスティングされるケースも多かったのですが、今は愛嬌と狂気で秀吉を表現する俳優さんが選ばれています。そうした秀吉像の礎を築いたのは、間違いなく竹中直人さんでしょうね」(山崎さん、以下同)
お笑い芸人から“カメレオン俳優”まで
転換点は、第35作『秀吉』('96年)で、主役の豊臣秀吉を演じた竹中直人。コメディアンや名バイプレーヤーとして活躍していた竹中が秀吉役に抜擢され、農民の木下藤吉郎時代をテンション高く、晩年は孤独な天下人を演じ、彼の代表作となった。
今回のアンケートでも「秀吉はこの人しかありえない」(新潟県・45歳・男性)、「竹中直人しかイメージが湧かない」(東京都・52歳・女性)という声もチラホラ。ちなみに竹中は、ほかの作品でも秀吉を演じており“秀吉役者”の名をほしいままにしている。
竹中以降、コミカルなイメージが定着しているからか、ナインティナインの岡村隆史をはじめ、お笑い芸人の名前も複数挙がった。
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「秀吉のあだ名が“猿”だったという説もあるので、特徴からイメージする人も多いかもしれません。岡村さん自身も演技の仕事をしていますし、根がまじめなので丁寧に演じてくれそう」
回答を見ると「岡村隆史さん。芸人ならではのコメディーシーンも見せつつ、裏の顔も演じられそう」(三重県・42歳・女性)、
「身長が低くて猿顔の彼の容姿は、言い伝わっている秀吉像にピッタリ! すばしっこさもあるので、ハマり役だと思う」(三重県・57歳・男性)など、秀吉の特徴から岡村を推す意見も多かった。
そのほか、千鳥・大悟の場合は「田舎者からの成り上がりは、秀吉の人生とリンクする。もちろん織田信長役は、交流があった故・志村けんに演じてもらいたい。ハチャメチャコメディーの大河ドラマが見たかった」(神奈川県・67歳・男性)など、本人が歩んできた道のりと重ねてキャスティングする人も。たしかに彼は、秀吉ばりの大出世芸人なのかもしれない。
その一方で、かつてのような“渋い秀吉が見たい”との意見もある。
「佐藤浩市さんの持つ重厚な存在感と深みのある演技は、農民出身でありながら頂点に立った秀吉の『苦労と野心』、そして『天下人としてのすごみ』を感じさせてくれそう」(鹿児島県・50歳・男性)や、
「堺雅人さんに演じてほしい。有力大名たちを相手に、言葉と笑顔で巧みに天下を手繰り寄せる『静かな狂気』を表現してくれたら、鳥肌が立つほど面白い大河ドラマになる」(北海道・65歳・男性)など、存在感と演技力で魅了する俳優たちが名を連ねた。
カメレオン俳優と名高い鈴木亮平には
「ストイックな役作りで知られる鈴木亮平さんだからこそ、農民から天下人へと成り上がる秀吉の生涯を演じられるはず。彼なら貧しい時代の痩身から、権力を手にしたあとの恰幅の良い姿まで体現してくれそう。説得力がある」(京都府・50歳・女性)
「秀吉はスリムな体形だが、鈴木亮平なら体形を変えて違和感なく演じてくれそう」(愛知県・47歳・男性)との意見が多かった。
「私も『天皇の料理番』(TBS系)で鈴木さんが演じた周太郎役が忘れられません。病に倒れて夢半ばで亡くなる青年役なのですが、撮影中に20キロの減量をしたそうです。筋骨隆々のイメージがあったので、本当に驚きました。そんな彼が、どうやって秀吉になっていくのか、見てみたいですよね」
秀吉役を通して、徹底的に役に入り込む鈴木亮平のデ・ニーロ・アプローチが見てみたい!
“実力派親子俳優”の妙案
同じくカメレオン俳優の山田孝之の場合は「彼が演じたら、個性的で面白い秀吉になりそう。何かしてくれるのでは、というワクワク感がある」(山形県・54歳・女性)や「山田孝之さんの七変化の演技で、従来の秀吉のイメージを打ち壊してほしい」(愛知県・66歳・男性)など、“新たな秀吉像”を期待する声が多く寄せられた。
また、次世代を担う若手俳優の中で多く名前が挙がったのは菅田将暉。
「若き日の野心と人懐っこさを強調した演技が期待できる。戦場では大胆、戦略は繊細という二面性も『目線』や『間』で表現してくれるはず」(東京都・60歳・男性)、
「若い秀吉から老いた秀吉まで演じきれる俳優は、彼しか思い浮かばない」(福岡県・63歳・男性)など、男性陣から熱い支持を集めた。
多くの日本人が楽しみにしている大河ドラマだが、視聴者からツッコミが入りがちなのが、役と俳優を阻む“年齢の壁”。
特に、主人公の一代記を描く作品で、若手俳優が演じていると“見た目”と“役の年齢”が合わず、違和感が拭えないまま最終回を迎えてしまう。しかし、今回寄せられた意見の中に、こんな妙案を発見!
「柄本時生が青年期を演じて、年齢を重ねた秀吉を彼の父である柄本明が引き継ぐとちょうど良さそう」(京都府・62歳・男性)。
たしかに、父の柄本明は『功名が辻』('06年)で大河ドラマの秀吉役を経験済みなので、息子への的確なアドバイスも期待できる。唯一無二の存在感と演技力の高さに定評のある柄本親子が演じるなら、見応えのある秀吉になりそうだ。
お笑い芸人からカメレオン俳優、実力派親子俳優まで、さまざまな名前が並んだ今回の秀吉俳優キャスティングアンケート。ただ、山崎さん自身は次の『豊臣兄弟!』で秀吉を演じる池松にも期待を寄せていると話す。
「まず、池松くんと太賀くんが笑顔で肩を組んでいるキービジュアルを見た瞬間に『面白そう!』と感じたんです。“兄弟愛”が描かれるのがひと目でわかる、素敵な写真ですよね。
もともと池松くんは、子役時代から活躍している実力派若手俳優。表情やしぐさで心情を表現する持ち味を生かしつつ、野心家でエネルギッシュな秀吉を演じてくれるかも。どんな作品になるのか楽しみです!」
この2年、紫式部、蔦屋重三郎と“戦離れ作品”が続いた大河ドラマ。久々の戦国時代作品となる『豊臣兄弟!』で、ふたりが戦国時代をどう駆け抜けるのか─1月4日の初回放送が待ち切れない!
※インターネットアンケートサイト「Freeasy」にて11月中旬、全国の40歳以上70歳以下の男女500人を対象に実施
山崎寛代 FM群馬での勤務を経て、TBS系『3時にあいましょう』『スーパーワイド』、テレビ朝日系『スーパーモーニング』などワイドショー・情報番組でリポーターを務める。現在はテレビ朝日系『羽鳥慎一モーニングショー』などに出演中。
取材・文/とみたまゆり
