往年の『ザ・チェイス』が復活。最終10戦、上位16名によるポストシーズン形式を再導入へ/NASCAR

0

2026年01月13日 20:00  AUTOSPORT web

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

AUTOSPORT web

今季2026年よりNASCARカップシリーズにて以前のチャンピオンシップ形式『The Chase(ザ・チェイス)』が復活
 今季2026年よりNASCARカップシリーズにて、以前のチャンピオンシップ形式『The Chase(ザ・チェイス)』が復活する。今から約20年以上前に初めてポストシーズン方式を採用した当時のフォーマットに回帰し、2026年のチャンピオンは最終10レースのチェイスで決定されることとなった。

 実際、今季から同名称が復活するNASCARカップシリーズ“チェイス”は、シーズンの最終10戦で実施され、ランキング上位16名のドライバーがチャンピオンシップを争う権利を有する。従来、優勝すれば出場資格が付与されたエリミネーション方式とは異なり、出場資格のあるドライバーはレギュラーシーズン終了時のチャンピオンシップ総合順位上位16名のドライバーのみとなる。

「NASCARが改訂されたチャンピオンシップ形式に移行するにあたり、各レースにおけるドライバーとチームのパフォーマンスを評価することに重点を置いた」と語るのは、NASCARの現プレジデントであるスティーブ・オドネル。

「同時にNASCARの輝かしい歴史と、このスポーツを特別なものにしてきた伝統を尊重したいと考えている。我々の活動の中心はファンであり、このフォーマットはレースウイークごとにファンの情熱を称えるために設計されている」

 そのNASCARは2004年に初めてポストシーズン形式を採用し、そこから2013年シーズンまで継続。さらに翌年の2014年からは現在のエリミネーション方式を導入した。しかし年間を通してハイアベレージを記録した実力派ドライバー(往々にしてファンの人気も伴う)が、優勝がない点だけでタイトルへの挑戦権を得られないまま終盤戦に突入する場合があるなど、勝者総取り、敗者脱落の方式には異論の声も少なくなかった。

 そこでNASCARは、チャンピオンシッププロセスに関するフィードバックに基づき「このフォーマットは3つのポイントを重視した」と説明。チャンピオンシップの機会拡大と平等、各レースへの重点化、そして一貫性と勝利のバランスに重きを置く方針を示した。

 昨季2025年にはプレーオフのフォーマット委員会が設置され、メディアを含む業界のさまざまな関係者から変更点について意見を聞き、チャンピオンシップフォーマットについて協議し、最終的にはNASCARの責任で決定が下された。

 これによりチェイス開始時にはフィールドのシードが再調整され、最終10レースに向けランキングがリセット。シードは2100〜2000ポイントまでとなり、シーズン終了時にランキングで首位に立つドライバーには25ポイントの差が与えられ、最後の10週間は脱落もなくポイントの再シードも行われない。

 このチャンピオンシップの再調整フォーマットは全米3シリーズ共通となり、NASCARエクスフィニティ改め、NASCARオライリー・オートパーツ・シリーズの最終9戦と、同クラフツマン・トラックシリーズの最終7戦で適用される。そこで前者では12名、後者では10名のドライバーが最終チャンピオンシップに出場可能となる。

 現地1月12日付けでアナウンスされた変更に際し、現役ドライバーやパドック関係者からも賛同の声が挙がり、ここまでもっとも声高に意見を述べてきたデイル・アーンハートJr.も「勝利と一貫性の両方をバランスよく反映し、ドライバーの総合的な活躍を際立たせるものだ」と歓迎の意を示す。

「このモデルの開発に携わったエンジニアたちは、一貫性が評価されるだけでなく勝者にもメリットがあり、選手がプレーオフに出場するチャンスを与えられるようなシステムを見つけるために、本当に懸命に取り組んでくれた」と語ったアーンハートJr.は、当事者としてフォーマット委員会にも参加していた。

「このシステムには欠陥がなく、誰もが最終結果に満足できると確信している。委員会がこの案を採択したことには少なからず驚いたが、私の意見では、これは一種のチェイス要素を残しつつ、往年の36戦制にもっとも近い形だ。だから、その点は満足している。自分たちのやり方にかなり飽きてきていたし、このレースを心から愛する者として、このやり方を続けるのは個人的に辛かった」

 同じくジョー・ギブス・レーシング(JGR)への移籍初年度となる昨年、カップシリーズで自身初のチャンピオンシップ争いに加わったチェイス・ブリスコも「発表の3日前『これが2026年の新フォーマットだ』と連絡が来たとき『わぁ、これはスゴいな』と思ったよ」と、その驚きを明かした。

「これまでレースをしてきたフォーマットのすべてが詰まっているように感じたからね。全36戦の雰囲気がある。ザ・チェイスの雰囲気もある。それに最後の10週間も好成績を残さないといけないから、プレーオフのような雰囲気もある。でもトップ16の枠はカットオフされるんだ。だから個人的にすごく気に入っている」と続けたブリスコ。

「ザ・チェイスが大好きだった。子供の頃から見ていたからね。正直に言うと、当時はシード順の仕組みがまったく分からなかった(笑)。ただ、最後の10レースで決まるってことだけは分かっていた。このフォーマットでレースができるのが楽しみだ」

 チーム・ペンスキーの僚友、ジョーイ・ロガーノが3度目のチャンピオンシップを獲得した2024年以降、2023年王者ライアン・ブレイニーも2025年までのフォーマットへの不満の声を耳にしてきた。

「これは36週間、連続でレースを戦うチームにとって非常に意義のあるフォーマットだと思う」とブレイニー。

「26週と10週ではあるが、それでも36週間だ。シーズンの終盤戦に最高の16チームで戦うことになる。あぁ、ファンの声に耳を傾け、彼ら(NASCAR運営側)も耳を傾けてくれた。それは良いことさ」

[オートスポーツweb 2026年01月13日]

    ランキングスポーツ

    前日のランキングへ

    ニュース設定