
政府はきょう(23日)、「外国人の受入れ・秩序ある共生社会実現に関する関係閣僚会議」を開き、外国人政策の基本方針を決定しました。
外国人政策の基本方針をめぐっては、去年11月に開かれた関係閣僚会議で高市総理が、▼在留審査の厳正な運用や制度の適正化、▼土地取得のルールの検討などについて指示したことを受けて、政府・与党内で策定に向けて調整が進められてきました。
こうした中、政府は2回目となる関係閣僚会議をきょう総理官邸で開き、外国人政策の基本方針を決定しました。
政府は、ルールを守らない一部の外国人によって生じる国民の不安に対し、実態把握をしたうえで制度の適正化などをおこなうことで、「国民と外国人の双方が安全・安心に生活できる社会を目指す」としています。
在留管理については、▼永住許可の審査の厳格化や、▼日本国籍を取得する「帰化」の要件の厳格化を速やかに実施する施策として挙げました。
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現在、外国人が日本国籍を取得するために必要な居住期間は5年以上とされていますが、「永住許可」の取得条件が原則10年以上であることから、「帰化」に関しても原則として10年以上居住することなどを要件とする方向です。
また、渡航前の訪日外国人にオンラインで滞在目的などを尋ねて入国可否を判断する電子渡航認証制度「JESTA」を2028年度中に着実に導入するとしています。
「JESTA」導入により、外国人の不法滞在を未然に防止することなどが期待されます。
さらに政府は外国人を受け入れる環境を整備するため、▼子どもに対して日本語を教える「プレスクール」の設置などで日本語教育を充実させることや、▼日本の制度やルールを学ぶプログラムを創設することなどを挙げています。
そのうえで、このプログラムの受講状況や理解度などを在留審査の要素とすることを今後検討するとしています。
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また、在留外国人が年々増加している現状を受けて、外国人との共生に向けた施策の強化が不可欠となっていますが、その財源確保のために諸外国の水準とも照らしたうえで、外国人に発給するビザの発行手数料を現在の3000円程度から来年度から1万5000円程度まで引き上げます。
こうした財源の確保により、オーバーツーリズム対策の強化など外国人問題に対する対策の充実化を図る考えです。
強制送還の対象となる外国人の犯罪は薬物の使用や売春などですが、海外の事例も参考に対象犯罪の拡大について検討するとしています。
一方で、外国人による土地取得の規制については、日本はWTO=(世界貿易機関)加盟国が結ぶGATS=(サービス貿易に関する一般協定)に加盟する際、外国人の土地取得を規制する留保条項を盛り込んでいなかったため、政府内には「外国人を対象にした規制は難しいのではないか」との慎重論がありました。
こうした中、政府は今回の基本方針では方向性を定めず、諸外国の事例を参考にしながら、▼規制の対象者や内容、▼対象となる土地などを検討して、法案の策定に向けて引き続き議論を進める考えです。
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政府関係者によりますと、来月(2月)にも土地取得の規制に関する新たな有識者会議を設置し、議論を進める方向で調整しているということです。
土地の取得をめぐっては、「外国人が水源地を買い占めて、地下水を採取している」などと指摘する声もあります。
これに対して政府は、2月にも地下水の保全に関する有識者会議を設置する方向で調整していて、地下水採取の実態把握をおこなうほか、必要に応じて対応策を検討するとしています。
また、マンション価格が高騰している要因の一つとして、外国人などによる短期売買の増加が指摘される中、引き続きマンション取得の実態把握を進めるとともに、取得の実態が明らかになれば、諸外国の取組も参考にして必要な対応策を検討するとしています。
さらに、持ち主のいない離島については国有財産化を検討するほか、所有者が明確な離島であっても安全保障の観点から必要な場合は、取引などのルール化も含めて対策を検討するとしています。

