トヨタとフェラーリ、WEC序盤戦は苦しむ? IMSA参戦メーカーが新タイヤのノウハウで先行と指摘

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2026年01月28日 11:20  AUTOSPORT web

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ミシュランが2026年のWECハイパーカークラスとIMSA・GTPクラスに投入する『パイロット・スポーツ・エンデュランス』。デイトナ24時間レースで実戦デビューを遂げた
 WEC世界耐久選手権のハイパーカークラスに参戦するトヨタとフェラーリは、新シーズンに向けてIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権に参戦するライバルメーカーに対し、タイヤに関する知識面で不利な状況に直面していることを認めた。

 WECは今年のウェザーテック選手権でも使用されるミシュランの新型タイヤシリーズ導入に向けて準備を進めているが、両メーカーのテクニカルディレクターであるデビッド・フローリーとフェルディナンド・カンニッツォはともに同様の見解を示している。


■これまでに試せた新タイヤはわずか2セット

 改良型トヨタTR010ハイブリッドの発表後、フローリーは報道陣に対し、キャデラック、BMW、アストンマーティンがIMSAの11月のデイトナテストと1月のデイトナ24時間レース前のテストに参加したことで、新たに導入される『ミシュラン・パイロット・スポーツ・エンデュランス』タイヤの最終仕様に対する理解を深めているだろうと指摘した。

 トヨタはこれまでTR010のテストを2回実施している。1回は10月のポール・リカール・サーキット、もう1回は先月のカタール・サーキットで実施しているが、2026年仕様の新型タイヤへのアクセスは限られていた。

「2026年仕様のタイヤについて、まだ充分に理解できていない」とフローリーは述べた。

「我々はすべての開発セッションに参加しており、それはすべてのメーカーが招かれたものだ」

「一部のメーカーは、我々と同じようにすべてのテストセッションに参加したが、一部のマニュファクチャラーは欠席した。開発の過程では、各メーカー間で役割を分担するため、必ずしも最終仕様のタイヤをテストするとは限らない」

「我々の場合、最終仕様のタイヤは今のところ2セットしか走らせておらず、非常に限られた量なので、年初は間違いなく追い上げモードに入ることになるだろう」

「シーズン開幕に向けて生産すべきタイヤが非常に多いため、これは当然のことだ。しかし、11月のIMSA公認テスト、ロア(IMSA開幕前の公式テスト)とデイトナのレースはIMSAが優先されるため、IMSAに参戦するメーカーは、我々よりもはるかに2026年型タイヤについて理解していることになる」

「したがって我々には、最大限の学習を行い、可能な限り万全の状態でカタールに臨むという、非常に良い仕事をしなければならない」

 カンニッツォも、11月下旬にポルティマオで行われた直近のプライベートテストで試用できたミシュランのニュータイヤが2セットしかなかったことから、同様の懸念を表明している。

「正直に言って、それは我々の懸念事項のひとつだ」と、彼はSportscar365に語った。

「冬季テストでは、ニュータイヤをきちんとテストすることができず、ミディアムタイヤを2セットしかテストできなかった」

「ウォームアップが若干改善されていることは理解していたが、テスト時間が限られていたため、バランスやデグラデーションへの影響を把握できず、2025年モデルのタイヤと適切に比較することもできなかった」

「他の多くのメーカーもこのテストを経験しており、さらにいずれも実際のレース(デイトナ24時間)でテストを行っている。これは、マシンのセッティング方法を理解する上で明らかに有利だ。しかし、マシンへの影響については、まだ明確な見通しが立っていない」

 カンニッツォは、フェラーリが2月中旬にカタールでグループプライベートテストに参加し、その後バーレーンで最終テストを行い、3月22日〜23日のプロローグテストに臨むことを明らかにした。

「タイヤを理解するには、この2回の機会しかないんだ」と彼は語った。

「昨年はタイヤの使用状況次第でセットアップを合わせ込むことが不可欠だった。一部のライバルはすでに同じ問題に答えを出しているため、我々は迅速に挽回する必要がある」

「我々は遅れをとっていることを認識しているが、諦めるつもりはない。挽回に向けて全力を尽くす」

 トヨタは今週、ポール・リカールでテストを行うが、これは新しいミシュランタイヤを用いた初の本格的なテストとなる見込みだ。また、2月下旬にはアラゴンでも走行が予定されている。

 フローリーは、キャデラック、BMW、アストンマーティンに対するトヨタのタイヤに関する理解不足が、過去2年間トヨタにとって難しいレースとなってきたシーズン開幕戦のカタール1812kmレースを「さらに厳しいものにするだろう」と述べている。

 彼はさらにこう付け加えた。

「これと並行して、ジェネシスという新たなメーカーが参戦する。さらに、アルピーヌ、BMW、キャデラック、そして我々の少なくとも4つのメーカーが、エアロダイナミクスの面でマシンをアップデートする予定だ」

「他のチームが何をしてきたのかまだ完全には明らかになっていないので、シーズンのスタートは興味深いものになりそうだ。また、パフォーマンス・バランスの面でも、どこからシーズンをスタートさせるかはまだ完全には決まっていない」

「シーズンのスタートに影響を与える要因が、数多くあるのだ」

[オートスポーツweb 2026年01月28日]

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