空気の流れの変化に合わせてプッシュロッド採用か/AMR26の変貌に注目【2026年型F1マシンの気になる変更点(4)】

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2026年02月11日 13:50  AUTOSPORT web

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アストンマーティンの2026年型マシン『AMR26』のカラーリング発表会に参加したエイドリアン・ニューウェイ代表(写真右)
 ついに2026年型F1マシンのカラーリング発表が始まった。今年のF1は技術規則が大きく変わるため、発表された2026年仕様のカラーリングをまとったショーカーやレンダリング画像と、プレシーズンテストで公開される実車の外観は異なるものになると予測される。

 この連載の最終回となる今回は、マクラーレン・マスターカード・フォーミュラ1チームとアストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チームの変更点や気になる点をまとめて紹介する。

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●MCL40/マクラーレン・マスターカード・フォーミュラ1チーム

 ディフェンディングチャンピオンのマクラーレンは、2月9日にバーレーン・インターナショナル・サーキットでカラーリングを発表し、オンラインで配信した。発表会をバーレーンで行ったのは、プレシーズンテストが2月11日から同地で開催されるからだけではない。マクラーレン・グループの株主がバーレーンの政府系ファンド『マムタラカト』だからだ。発表会には、マクラーレンの首脳陣とドライバーだけでなく、バーレーン王室からも多くの関係者が参列していた。

 そのマクラーレンの発表会で注目されたのは、フロントサスペンションが昨年までのプルロッドからプッシュロッドに形式を変更したことだ。テクニカルディレクターのロブ・マーシャルはかつて「サスペンション形式を変更する理由はメカニカルなものより、空力的要素のほうが大きい」と語っていたことを考えると、今回の変更はフロント周辺の空気の流れが大きく変化していることが影響しているようだ。特に大きい変更がフロントウイングの全幅で、翼端板の位置がフロントタイヤの外側から内側に短縮したことで、アウトウォッシュからインウォッシュに対応しなければならなくなったことが、プッシュロッドへの変更の理由だと考えられる。


●AMR26/アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム

 2026年の新車発表会のしんがりを務めたのは、現地時間2月9日の夜7時からタイトルスポンサーの『アラムコ』の本拠地であるサウジアラビアで発表を行ったアストンマーティンだった。彼らがこの日を発表会のタイミングに選んだのは、マーケティング上の戦略も関係していたのだろうが、それよりも大きな要因となっていたのは、開発の遅れだ。開発の指揮を執るエイドリアン・ニューウェイがレッドブルを離れて、ガーデニング休暇を経て、アストンマーティンに合流したのは2025年3月3日。これは2026年型マシンの空力開発制限が解除された1月1日から2カ月遅れのことだった。ニューウェイの指揮の下でデザインされた2026年マシンのモデルカーを風洞に入れたのは4月中旬。ライバルたちが1月から風洞実験を始めていたことを考えると、アストンマーティンの開発は約4カ月遅れとなっていた。

 ただし、開発の遅れだけが発表会がしんがりになった理由ではないかもしれない。ニューウェイの妥協を許さない仕事の進め方によって、開発と製作に時間を要している可能性もある。それを物語るのが、バルセロナの合同シェイクダウンに登場した極めてコンパクトな新車だった。バーレーンでのプレシーズンテストで、AMR26がどれくらい変貌を遂げてくるのか。ファンだけでなく、ライバルたちも今年のアストンマーティンの進化に注視している。

[オートスポーツweb 2026年02月11日]

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