インタビューに答える三菱UFJ信託銀行の窪田博社長=9日、東京都千代田区 三菱UFJ信託銀行の窪田博社長は12日までにインタビューに応じ、法定通貨と価値が連動する円建てのデジタル通貨「ステーブルコイン(SC)」を「来年度に発行したい」と表明した。まずは法人向けのクロスボーダー決済(国際決済)などへの利用を想定しており、円建てSC普及へ「しっかり貢献する必要がある」と強調した。
発行するSCは、裏付け資産となる国債や預金を信託銀行が管理する日本独自の「信託型」で、実現すれば国内初。「少ないシステム投資で発行できる」のが利点で、当面は日系企業と海外現地法人の間の決済などを主な用途と見込む。
SC市場はドル建てが現在9割超を占める。窪田氏は「早く円建てSCを出さなければ、これまで円決済だったものがドル建てSCに代わるリスクがある」と分析。その場合、「国力や経済力の低下につながる」と懸念する。
また、流通拡大には「商業銀行が入らないといけない」と指摘。既に同社は三菱UFJ、三井住友、みずほの3メガバンクや三菱商事と、SCの共同発行やクロスボーダー決済の実証実験も進めており、連携して実用化を急ぐ。