記者会見する家族会代表の横田拓也さん(中央)ら=15日午後、東京都港区 北朝鮮による拉致被害者家族連絡会(家族会)と支援団体「救う会」は15日、東京都内で合同会議を開いた。全ての拉致被害者の帰国が実現するなら、政府による人道支援や独自制裁の解除、国交正常化交渉の開始に反対しないとする今年の運動方針を決めた。北朝鮮側への圧力を弱めてでも被害者救出を最優先するとの覚悟を示し、政府に交渉の加速を強く迫った。
両会は、4月に訪中予定のトランプ米大統領が、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記とも会って、日朝首脳会談へとつながることを期待。その際の姿勢として、制裁解除容認などを運動方針にまとめた。帰国が実現しても、他の被害者の消息以外は聞き出さないとした。
拉致被害者横田めぐみさんの弟で、家族会代表の拓也さん(57)は記者会見で「北朝鮮への怒りや憎しみは強まるばかりだが、数年前から対話局面に入った」として、容認の運動方針は「苦渋の選択」と説明した。また、「昨夜、姉が帰ってくる夢を見た。正夢になればいい」とも語った。
この日は拉致被害者有本恵子さんの父で、昨年亡くなった明弘さん=当時(96)=の命日だった。長女の北谷昌子さん(69)は「両親ともに娘と再会できずかわいそうだった。北朝鮮がどうしたら返してくれるのかといつも思っている」と話した。