
今が旬のいちご。店頭にたくさんの品種が並び、どれを買おうか迷ってしまう時期ですよね。今回は、収穫量日本一を誇る栃木県でいちごを育てる吉村農園・吉村想一さんを取材。鮮度を落とさない保存のコツから、いちごの見分け方まで、おいしく味わう秘訣を伺いました。
長持ちさせるには「温度」がポイント
――おいしさを長持ちさせる保存法を教えてください。
いちごはとても繊細なので、「洗わない・重ねない・触りすぎない」が三原則です。キッチンペーパーを敷いた容器にヘタを下にして並べ、食べる直前まで冷蔵庫で静かに休ませてあげてください。
▼吉村農園直伝!保存レシピ
いちごは微妙な温度変化で痛みます。買ってきたら冷蔵庫に入れ、都度食べる分だけ取り出しましょう。冷蔵庫保存で5〜10℃を保てば一週間ほど持ちますよ。いちごも人間と同じで、落ち着いた環境が長生きの秘訣です!
――洗わなくても良いのですね。
はい。もし洗うときは、ぜひヘタをつけたまま洗ってください。ヘタを取ってから洗うと、切り口からビタミンCなどの栄養が水に流れ出てしまうんです。栄養もおいしさも逃さないために、ヘタは「食べる直前」に取るのが正解ですよ。
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まとめて買ったら「粒ごと」冷凍
――いちごの価格が下がってきました。まとめ買いしたときのおすすめの食べ方は?
冷凍保存がおすすめです。ヘタを取って粒ごと冷凍すれば半年ほど長持ちしますよ。水分がついたまま冷凍すると味がぼやけてしまうので、できれば「洗わずにそのまま」冷凍するのがおすすめです。
もし洗う場合は、キッチンペーパーでしっかり水分を拭き取ってから保存してください。冷凍庫の急速冷凍コーナーを使えば、より鮮度良く保存できますよ!
食べ方は、冷凍いちごとしてそのまま食べたり、ミキサーなどでスムージーにするのがおすすめです。最近ではフルーツを削るグッズがネットで手軽に購入できるので、削ってかき氷風に食べるのもおいしいです。
甘いいちごは「ヘタ」で見極めを!
――おいしいいちごの見分け方を教えてください。
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農家目線で一番見てほしいのは「ヘタが反り返っているか」です。いちごは完熟するとヘタが上向きに反り返ります。ヘタがピーンと元気なら、いちご本人も絶好調。さらに、ヘタ元から粒の先端まで赤く色づいているものは「もう十分甘くなりました」といちごが自己申告しているサインです。
中村さん収穫のいちご。ヘタが実に寄らず、上向きに伸びている
あまおう、とちあいか…迷ったら何が良い?
――いちごの品種が増えたように感じます。品種別の特徴を教えてください。
最近は、甘みが強く大粒に品種改良が進み、どれを食べても間違いはないかと思います。強いて言うなら、あまおう、あまりん、かおりん、とちあいかは特に甘くて大粒です。
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令和初の新種、とちあいか。甘みが強く、酸味は優しくまろやか。縦にカットするとハート型になることも話題に。
暑さの影響で、3月以降は関東圏のいちごは味がボケてきます。3〜5月においしいいちごを食べたい場合は、東北地方から出荷されるものを選ぶといいですよ。
――では、最後に今年のいちごの出来を教えてください。
今年のいちごは一言でいうと「見た目は優等生、中身はやんちゃ」です。寒暖差のおかげで甘みがしっかり乗り、香りも例年以上。収穫量はやや控えめですが、その分“ひと粒の満足感”は過去最高クラスだと自負しています。価格は資材高騰の影響もありますが、「これは納得」と言っていただける味に仕上がっています。
(TEXT:小菅祥江)
取材協力
吉村農園・吉村想一さん
吉村農園は益子町全体を盛り上げるため1986年に創業しました。先代の意思を継いで、誰からでも愛され、喜ばれ、笑顔になるいちご作りに励んできました。たくさんの方に喜んで頂きたいという思いから、多品種を楽しめるいちご狩りや販売所、カフェを営業中。皆様に、これからも日本一のいちごを届けられるよう努力してまいります。
吉村農園ホームページ:https://yoshimura-nouen-1985.com/
オンラインショップ:https://yoshimura-nouen-1985.raku-uru.jp/
画像提供:Adobe Stock

