“異端児”猪居亜美「クラシックとロックが響き合う音楽の魅力を」21日CD発売記念コンサート

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2026年02月17日 10:21  日刊スポーツ

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日刊スポーツ

猪居亜美(2025年12月)

クラシックギタリスト猪居亜美(32)がこのほど、日刊スポーツの取材に応じ、7日に同時発売した2枚のアルバム、そして、21日に開催する同アルバム発売記念コンサートについて語った。


“クラシックギター界の異端児”の異名をもつ猪居。伝統と格式を重んじるクラシックに対し、ロック・メタルはその正反対に位置すると思われがち。だが猪居は後者も愛し、その名曲の数々を自らアレンジし、カバーしている。


7日に発売した2枚のアルバムは、クラシック作品集「BLACK ROSE」、ロックカバー集「RED ROSE」となっている。「自分にしかできないアルバムを作りたいという思いから、クラシックアルバムとロックカバーアルバムの同時リリースが実現しました」と、唯一無二で猪居にしができないスタイルを強調した。


クラシックアルバムは19年の「MEDUSA」以来。「近年はロックカバーをきっかけに私を知ってくださった方が多いと思う」とし、「ロック好きの方にも響く内容を目指しました」。


同作にはパガニーニへのオマージュであるマリオ・カステルヌオーヴォ=テデスコ「悪魔の奇想曲」や師匠藤井敬吾「羽衣伝説」などを収録。藤井氏も「ロックを愛されていました」と明かし、「沖縄の歌を主題に、超絶技巧と多彩な特殊奏法が織りなされる本作は、大きな聴きどころの1つです」とした。


また、クラシックギターにおいて重要な作曲家レオ・ブローウェルの「ソナタ」を「前衛的でアグレッシブな作品」とし、「プログレッシブロックが好きの方には、特に楽しんでいただける気がしています」と紹介した。


ロックカバーアルバム「RED ROSE」については、逆に「クラシックファンにも刺さるのではないかと思う楽曲を集めています」とした。前作「My Immortal」はバラード中心だった。今回は「アップテンポな曲やテクニカルな楽曲も増やしました」とし、「アレンジ面でも、より濃密な内容になったのではないかと感じています」。


同作にはライブの定番曲LOUDNESS「CRAZY DOCTOR」、IRON MAIDEN「The Trooper」やYngwie Malmsteenのクラシカルかつテクニカル曲「Trilogy Suite Op.5」などを収録。「どの曲にも共通しているのは、リフの再現への徹底したこだわり」とし、「ギターソロも可能な限り音を省かずに拾い上げ、原曲の雰囲気を限りなく100に近い形でクラシックギター1本に凝縮するという点は、前作以上に追求できました」と自信をうかがわせた。


そんな唯一無二の作品を引っさげたコンサート「猪居亜美CLASSIC×ROCK 2026ーThe Two Rosesー」を21日、東京・浜離宮朝日ホールで行う。


22年から「CLASSIC×ROCK」をコンセプトにしたコンサートを開催してきた。「クラシックコンサートの空気感と、ロックのライブさながらの熱量を体感していただき、両方の魅力を一度に楽しんでいただきたいと常に心がけています」。


一見対極に思えるクラシックとロック。だが、「かつてのクラシック演奏家たちは、まさに当時のロックスターとも言える存在でした」という。「そうした音楽家たちに影響を受けたロックミュージシャンの作品、そしてロックの影響を受ける現代のクラシック音楽家の作品。その両者が響き合う視点を音楽として体現していくことが、私の『CLASSIC×ROCK』で表現したい世界です」と訴えた。


21日のコンサートでは、「アルバム収録曲を中心に、クラシックとロックが響き合う音楽の魅力をお届けしたいと思います」と意気込んだ。【川田和博】

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